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ストーカー規制法、DV法が改正されました

ストーカー規制法、DV法が改正されました

大島 麻子2013年10月16日
弁護士 大島 麻子

ストーカー規制法の改正

ストーカー規制法の成立

「ストーカー行為等の規制等に関する法律」、いわゆるストーカー規制法が2000年に制定されました。一般に、ストーカーとは、特定の誰かに対して、しつこくつきまとう人のことを指します。1999年には桶川でストーカーによる殺人事件がおこるなど、悪質なストーカー行為が大きな社会問題となり、法律が成立しました。

改正前の法の内容

法が規制するストーカー行為は、恋愛感情のため、あるいは好意を拒絶されたことに対するうらみをはらすために行われるものです。ストーカー行為の対象となる人は、恋愛相手本人だけでなく、配偶者や親族なども含まれます。

また、具体的なストーカー行為の内容としては、自宅や勤務先などでまちぶせたり、押しかけたり、あるいは連続して電話をかけるなどの行為を、繰り返し行うことが必要と定められました。

今回の改正

昨年11月に神奈川県でおこったストーカー殺人事件では、被害者は20日間で1000通をこえるいやがらせメールを受け取っていました。ところが、これまでの法律では、メールを使ったストーカー行為は取締の対象となっていませんでした。

そこで、2013年6月、電子メールを送信する行為も対象とするよう、法律が改正され、7月23日より施行されました(そのほかの改正部分は10月3日に施行)。

ストーカー行為の被害にあったら

ストーカー行為を行った者については、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられることになります。また、ストーカーに対し、警察から警告を出してもらうこともできます。被害にあったら、すぐに弁護士や警察にご相談下さい。

DV法の改正

DV法の成立

2001年、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」、いわゆるDV法が成立しました。一般にDV(ドメスティックバイオレンス)とは、配偶者や恋人など、親密な関係の間でおこる暴力をさします。これまで家庭内の暴力は、単なる夫婦げんかの延長のように受け取られてきました。しかしながら、実際には、家庭という密室の中で起こる暴力は、周囲からは見えにくいため、深刻な問題となることが多いのです。こうしたDVを防止するために、法律が制定されることとなりました。

改正前の法の内容

DV法は、国や地方公共団体に被害者の自立支援を行わせるなど、様々な内容を定めています。暴力の程度が激しく、被害者の命にかかわるような危害を加えられるおそれがある場合などには、加害者に対し保護命令を出してもらうことができます。具体的には、被害者に近づくことなどを禁止したり、被害者が安全に自分の荷物を持ち出せるよう、加害者に住居から退去することを求めることができます。保護命令に違反したものは、1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられます。

今回の改正

DV法は、これまでにも何度か改正されていますが、今回の改正は、保護命令の被害者の範囲を拡大するものです。これまでは、結婚相手(事実婚を含む)、あるいは元結婚相手から暴力を受けている被害者が対象となっていました。しかしながら、結婚には至っていない同棲の関係であっても、外部から暴力の事実を発見し、救済することが難しいという事情は変わりません。そこで、結婚と同じように同居生活を送る交際関係にまで被害者が拡大されることとなりました。改正法の施行は、来年(2014年)1月3日です。

暴力に悩んだら

DVは外部からは分かりづらく、しかも被害者は自分が悪いから暴力を受けると思い込まされていることも多く、一人で悩みがちです。DV法制定により、被害者の相談窓口も充実してきています。DVではないかと思ったら、ぜひ、こうした相談窓口や弁護士などにご相談下さい。