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弁護士コラム

家庭支援総合センター開設 ~京都府がワンストップで対応~

大島 麻子2010年9月1日
弁護士 大島 麻子

「配偶者からの暴力に耐えられない、でも、逃げるところもないし、子どもも怯えているけど誰に相談したらいいのか分からない。」 府民のこうした悩みを総合的にサポートする施設として、京都府家庭支援センターがオープンしました。

4つの家庭問題の相談所が統合

2010年4月1日、東山区の洛東病院跡地に、京都府家庭支援総合センターが開設されました。
 この施設は、従来の京都児童相談所、婦人相談所、身体障害者更生相談所、知的障害者更生相談所の4つが統合されたもので、家庭問題に関する様々な相談にワンストップで対応する総合的な京都府の相談機関です。あわせて、母子生活支援施設吉田母子寮(名称が「東山ファミリーホーム」に変更されました)及び警察本部の少年サポートセンターも同じ建物内に併設されることとなりました。

センターの地図

〔問合せ先〕
京都市東山区清水4-185-1
TEL075-531-9600(代表電話)
FAX075-531-9610
●こども虐待専用電話 TEL075-531-9900
●DV相談専用電話 TEL075-531-9910

京都府のDV防止計画の施策として

京都府では、いわゆるDV防止法等に基づき、DVの防止や、被害者の保護・自立支援を図るため、「配偶者等からの暴力の防止及び被害者の保護・自立支援に関する計画」を作っています。昨年3月にこの計画は改定されたのですが、改定に向けての審議の中で、DVでは、被害者の保護や自立支援が重要なことはもちろん、DV家庭で育つ子らへの支援もまた重要であることや、自立支援のために関係各機関の連携が不可欠であることなどが指摘されていました。こうした審議を経て完成した改訂計画では、「総合的な相談・保護体制の充実」が基本目標に定められ、具体的な施策のひとつとして、京都府家庭総合支援センターの整備も明記されました。

施設間の工夫

DVを含めた家庭問題をあつかう施設では、利用者にとって気軽にアクセスがしやすいものであると同時に、プライバシーや安全への配慮も欠かせません。場合によっては矛盾するこれらの要請をかなえるため、京都府家庭支援総合センターでは、背の高い囲いで区切られつつも、圧迫感を与えないような待合室などが設けられています。また、DV事件などについて、弁護士の出張相談を受けることができるスペースも用意されています。安全面についても様々な工夫がされていますが、東山警察署が隣接地に移転してきたことは、かなりの効果になっています。
 また、施設内容とは直接関係しませんが、所在地が歴史遺産型美観地区であるため、切妻屋根、日本瓦、格子窓等を採用して外観に配慮されているほか、内部の資材等に京都府内の木材が多用されています。

ワンストップの対応

業務のイメージ図

 近年、貧困問題でワンストップでの行政サービスの重要性が取り上げられていますが、家庭問題についてワンストップで対応する行政施設は全国でも先駆的だということです。京都府家庭問題総合センターでは、今後機能を充実させていくとのことですが、本当に府民にとって利用しやすい施設になるのかは、これからの取り組み内容にかかっていると思われます。家庭問題でお困りの方は、是非利用されるとともに、お気づきの点などを府に要望として伝えていかれることをおすすめします。

2010年9月