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年金担保融資に業者への罰則

年金担保融資に業者への罰則!

岩橋 多恵弁護士 岩橋 多恵

年金担保融資とは・・

年金受給者にサラ金業者がお金を貸す際、「一々、引き出す手続きをし、持ってきてもらうのも大変なので、代わりにこちらで、引き出して、返済にあてる。」などと、言葉巧みに、年金からの返済を約束させて(このとき、露骨に「担保」だという業者もいます)、貸し付けることがあります。そして、年金証書、預金通帳やキャッシュカード、印鑑を年金受給者から、求め、預かり、年金支給日に業者が年金を返済分にあてるということをしていることがあります。

年金受給者だけではなく、既に、サラ金からお金を借りていて、その後、生活保護を受給するようになった人から、生活保護受給口座の預金通帳やキャッシュカードなどを業者が預かっていた事例もあります。

このような形で一旦、業者に預金通帳や年金証書などが渡ると、業者は高い金利で、ずっと年金を返済に回すため、本人は更に生活費に事欠いて、他のサラ金から借りざるを得なくなるなど、この悪循環から解放されない状態が続くことがあります。

貸金業規制法により罰則が科せられることになりました。

このような年金担保融資は、違法です。

厚生年金、国民年金などの公的年金は、受給する高齢者の生活を守るために、借金の担保に取ることを法律で禁止しているのです。

しかし、これまで法律では、罰則はなく、業務停止などの行政処分ができる規定しかありませんでした。

これに関し、昨年(2004年)12月に貸金業規制法の改正で「債権の弁済を受けることを目的として、受給口座の預貯金の通帳やキャッシュカード、年金証書、印鑑などの(1)提供、(2)引き渡しを求める行為や、(3)保管する行為に対し、1年以下の懲役または300万円以下の罰金が、課せられること」になりました。

施行期日は、2004年12月28日であり、既に、施行されています。

このように「保管行為」も罰せられますので、既に、この施行日前に引き渡しを求められていても、現に今もなお、業者が持っていれば、「保管行為」にあたり、罰則の対象となります。

一度ご相談を・・

周りの人で、このような「年金担保融資」の被害にあっている人があれば、アドバイスしてあげてはいかがでしょうか。

因みに、「生活保護」も公的給付であり、生活保護受給の口座についても同様です。

わが事務所でも、この法施行以降、預金通帳やキャッシュカードをすみやかに返還させた事例があります。

やはり、「業務停止」などではなく、罰則というのは、効果的ですね。

2005年2月