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完全勝訴~宮津市丹後リゾート事件

完全勝訴~宮津市丹後リゾート事件~

奥村 一彦弁護士 奥村 一彦

1 住民訴訟提訴

事件は、1996(平成8)年に、宮津市長が土地開発公社に対し、土地の買取を委託したものの、はじめから市には不要な土地で、使い道もなく、そこで宮津市は森林事業なるものを作りあげ、公社から買い取ったというものです。

しかも、この土地は、当初から問題の土地でした。実は1990(平成2)年、丹後リゾート公園構想がまだ公表されていない段階で、兵庫県内に住むある人物が、宮津市内の土地を買いあさり、丹後リゾート公園内の土地の5倍という不当に高額な価格で正体不明の「丹後土地協同組合」に売りつけ、そこから宮津市に購入させようとしたという土地だったのです。ところが、国土利用計画法の届出がされていなかったことから、この契約は無効となり、土地はいったんその人物に返還されました。しかし、1996(平成8)年、宮津市長は、こっそり、問題の土地取得の委託を代替地名目で土地開発公社に行っていたというものです。この事実が、2001(平成13)年に発覚し、住民訴訟となりました。

2 最高裁で逆転

第1審、第2審と敗訴し、最高裁で逆転勝訴し、大阪高等裁判所に差戻されて、ようやく中身のある勝訴ができました。

勝訴の理由は、第1審で原告が主張していた内容が認められたことにあります。土地については、そもそも購入目的がない、仮に購入目的があったとしてもそれに沿った手続きがない、値段が異常に高い、崖地や斜面地もあり到底使いものにならない、というものです。

元宮津市長については、宮津市に支出した公金分を返還せよとの判決が出されました。具体的には、宮津市長が、市長としてかつ土地開発公社の理事長として、つまり肩書きを変えて土地購入についての委託契約を締結したことが認められました。そして、本件のようにその委託契約自体に見過ごせない問題がある場合には、公社から土地を購入するに際して、再度問題ないか最後のチェックの機会があるのに、それをせず、公金を支出した責任を負うとされたのです。

3 「おかしいな?」と思ったら弁護士へ

この裁判は、住民が、おかしいなと思ったことが発端ではじまりました。やはりおかしいことはおかしいと声を上げることが大事です。私たち弁護士がそれをお手伝いします。

2009年2月