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支部審査会で公務外を逆転勝利

[事件報告2]

支部審査会で公務外を逆転勝利

~東條先生過労死事件

京都市内の小学校で育成学級の担任をしていた東條先生は、1996年7月25日、花背山の家におけるキャンプファイヤーでファイヤーダンスを披露した後、脳内出血で倒れ、公務災害申請を行いました。3年後、残念ながら先生ご本人が亡くなられた後、遺族の方が申請を引き継がれておりましたが、地方公務員災害補償基金京都府支部長は、申請から8年が経過した本年3月、公務外の認定をしました。

この決定に対して請求人側は、本年6月、支部審査会に審査請求を申し立て、審査会において、元同僚の先生や東條先生と同じように育成学級や養護学校での勤務の経験を持つ先生、そして請求人である遺族の意見陳述を行うなどして更なる主張、立証をしました。

その結果、審査会は、本年11月10日、(A)育成学級における東條先生の過重な負担―日常的職務の困難性・普通学級と比べて3倍以上の日数行われた連日炎天下でのプール指導による疲労の蓄積・みさきの家、山の家と宿泊を伴う野外学習が1ヵ月の間に連続し、しかも山の家においては炎天下での指導を行い、緊張を伴うファイヤーダンスまでこなしたことによる疲労の増大、(B)転勤によって長時間の通勤を余儀なくされ、その結果、心身の負担を増加させたこと、などを認定し、支部長の公務外の認定処分を取り消しました。審査会の判断は、画期的なものです。

今後は、東條先生のように、児童・生徒の教育を熱心に行う先生の健康・生命が損なわれることのないように、教育現場における労働条件の改善が求められます。

「京都第一」2006年新春号