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同和奨学金事件

[事件報告3]

同和奨学金事件

桝本市長らに対し2044万円の賠償を命じた大阪高裁判決が確定

「市民ウォッチャー・京都」のメンバーが同和奨学金の返済金を京都市が肩代わりするのは違法だとして、桝本京都市長らを訴えた裁判で、最高裁は昨年9月に桝本京都市長らの上告を受理しない旨の決定を出しました。これにより桝本市長と元副市長に2044万円の賠償を命じた大阪高裁判決(2006年3月)が確定しました。

同和奨学金制度は、従前は給付制度でしたが、1984年度から貸与制度に変更されました。これに伴い京都市は自立促進援助金制度を設けました。この援助金制度は、「同和奨学金等の借受者のうち、その所属する世帯の所得、就労等の生活実態から貸与を受けた同和奨学金等を返還することが困難であると市長が認めた者」に対し援助金が支給されることになっていました。

ところが、京都市は、部落解放同盟の圧力に屈して、実質給付制を維持するために、援助金の支給基準や認定方法を定めず、借受者全員に対し援助金を支給して返済金を肩代わりしてきたのです。借受者のなかには、学校を卒業後、京都市職員となった者が多く、また、一般のサラリーマン以上の収入を得ている者がいるにもかかわらず(受給者世帯の収入が700万円以上の割合は2001年で48.8%、2002年で51%)、京都市は所得等を何ら審査せずに援助金の支給を続けてきたのです。この点について、大阪高裁判決は「何ら審査をせずに援助金の支給を継続している」のは、「内容的にも手続的にも不適切であり、法令上許容される裁量権の行使として合理性を認めることができない」と指弾しました。

京都市は、今後も援助金の支給を続ける方針であり、今後22年間で約44億円の税金が投入されることになります。このような同和を特別扱いした援助金制度は直ちに廃止すべきです。

「京都第一」2008年新春号