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弁護士ファイル

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村山 晃村山 晃
弁護士:Murayama Akira

日弁連で頑張っています

4月からは、日本弁護士連合会の副会長として、月の大半を東京で暮らしています。日弁連の活動は、本当に多岐にわたっており、一部しかご紹介できないのが残念です。

格差社会が広がったことから生活保護受給対象者やワーキングプア、ネットカフェ難民、ホームレスなど社会的弱者が増える一方、セイフティネットであるべき社会保障制度は著しく後退をしています。この問題での対応は人権擁護のうえで最重要課題の一つです。この課題と、危機に立たされている憲法9条をどのようにして守っていくのか、市民が十分な医療を受けることのできる体制をどう確立するのか、という三つが今年の日弁連人権大会のテーマです。今、懸命に作業が続いています。

裁判話題で、社会で大きな議論になっているのが、来年5月から始まる裁判員裁判です。市民の方々は、どちらかというと「いやだなあ」という思いが強いのですが、裁判に市民が参加することは世界中で行われていることです。「役人」が裁くより、「市民目線」を大切にしようというこの制度を成功させるため、日弁連は、全力をあげているところです。

ご迷惑をおかけしますが、折角のチャンスを、市民目線を拠り所に全力で駆け抜ける所存です。

奥村一彦奥村一彦
弁護士:Okumura Kazuhiko

「逆転」と家計費

毎日暑い日が続きますが、お体には十分お気をつけ下さい。

来年から裁判員制度がスタートします。刑事裁判を国民の手に取り戻す願ってもないチャンスが廻って来たと心から喜んでおります。そこで『逆転』(伊佐千尋著、岩波現代文庫)をお勧めします。1962年米占領下の沖縄で起こった海兵隊員殺人事件の陪審員となった著者の迫真のリポートです。真犯人は誰か、自白の任意性、伝聞証拠、共謀共同正犯とは何か、息詰まる評議など、刑事訴訟法上のあらゆる論点が問題になった稀有の良書です。この夏のお勧めの一冊です。

ところで、離婚に伴う生活費の請求事件が急に増え、全部勝っています。離婚までの給付として、夫は妻に生活費(婚費といいます)を支払わなければなりません。これを渋る夫が多く、家庭裁判所の決定が出ても大阪高等裁判所に抗告してその決定に従おうとしません。額は、夫と妻の収入、扶養家族の有無と人数により決定されますが、おおむね8~12万円です。あまり多い額とは言えませんが、ないのとは大違いです。頑張れば道は開けるものと信じて相談に来てください。

飯田 昭飯田 昭
弁護士:Iida Akira

弁護士25年目をむかえて

弁護士25年目を迎えますが、generality(ジェネラリティ)(市民や中小零細事業者の依頼には幅広く対応できる力)とspeciality(スペシャリティ)(ライフワークの分野での先進性)の両面をバランスよく追求していきたいと思っています。

ライフワークの分野のひとつである景観・まちづくり問題では、最近は京都の問題だけでなく、日弁連公害対策・環境保全委員会の都市環境部会長として、来年にも予想される都市計画法の抜本的改正に向けた取組みを進めています。また、「景観と住環境を考える全国ネットワーク」が京都で7月に結成されました。

勿論、目指すべきは、誰もが快適で心豊かに住み続けられるサスティナブルシティ(持続可能な都市)への転換です。

2007年9月に施行された京都市新景観政策は、この20年余りの京都の住民・市民運動の大きな成果であり、その重要な一歩です。しかし、住環境や景観・環境がおびやかされることのないまちづくりのためには、都市計画法と建築基準法の抜本的改正が必要です。

夏は、那須高原(家族旅行)と沖縄(これは私の担当する立命館大学環境法ゼミのフィールドワークを兼ねたゼミ旅行です)でしばしリフレッシュしたいと思います。

佐野 就平佐野 就平
弁護士:Sano Shuhei

サラ金「完済」・ヤミ金に再度注意喚起してください

借金の返済でお困りの方が、相談にお越しになったとき、必ずお聞きするのが完済した借金の有無です。完済してしまった借金については忘れておられることが多いのですが、実は、サラ金に完済していれば、いわゆる「過払い」になっているのです。「過払い」とは、返済しすぎたお金のことです。借りた人は不当利得返還請求ができ、多額のお金を取り戻せることもあります。

さらに、ヤミ金被害について、2008年6月10日に画期的な最高裁判決が出ました。借りた人がヤミ金業者に損害賠償請求する際、ヤミ金業者から借りたお金については、差し引いてはならないというものです。つまり、ヤミ金から100万円を借りて、ヤミ金に200万円の損害賠償請求をする際、ヤミ金は100 万円貸したことを主張できず、200万円を支払わないといけないというものです。ヤミ金の不当性を真っ向から認める判決となりました。

自分もそうかもしれないと思い当たる方、周囲に思い当たる方がおられましたら、当事務所に是非ご相談下さい。解決の糸口を一緒に考えましょう。

大島麻子大島麻子
弁護士:Ooshima Asako

DV問題へのとりくみ

今年6月より、京都府の「配偶者等からの暴力の防止及び被害者の保護・自立支援に関する計画」(改訂版)検討委員会委員の任についています。この検討委員会では、2006(平成18)年に策定された同計画の改訂作業を行うことになっています。

この数年の間に、配偶者等からの暴力、いわゆるDVの問題は一般にもかなり認知されてきています。実際に、DVがからんだ離婚事件の相談や依頼を受ける中で、警察が丁寧に対応してくれるなど、被害者の保護や自立の施策が進んでいることを実感しています。

しかし、まだ問題があることも事実です。DVにおいては、加害者自身も、かつて児童虐待の被害者であったことが多いのです。特にこうした加害の連鎖がある場合、離婚が成立したとしても、加害者である親とお子さんとがどう交流していくかは難しい問題です。

このように、私自身、日々DV事件に取り組む中で、様々な問題に直面し、悩んでもいます。ですので、今回の委員の任は、単なる裁判の代理人の枠を飛び越えることができるチャンスだと思っています。被害者たちの生の声の代理人となって、充実した改訂計画が策定できるよう努力していきたいと思っています。

秋山健司秋山健司
弁護士:Akiyama Kenji

今思う、刑事弁護事件の意義

弁護士5年目の秋山健司です。今、裁判員制度を巡って刑事裁判事件が市民の皆さんの関心を集めています。その中で、改めて刑事弁護の意義を考える今日このごろです。刑事事件の大多数は、有罪自体には争いのない自白事件です。罪を犯したこと自体は間違いない人間を、何故弁護するのか? 刑事弁護には、検察官には果たすことができない、大事な仕事があるからです。検察官の基本的任務は、被告人の有罪を立証すること、有罪に見合う刑罰を求めることですが、我々弁護人は、その事件がなぜ起きたのか、どうすれば起きなかったのか、社会的な要因が関係しているのではないかという視点から事件の背景にある真実に迫り、それを裁判所で明らかにし、被告人に心からの反省をさせ、再発防止への道筋を訴えかけるということが基本的な使命となります。そのような使命を意識し、今も窃盗事件や強制猥褻事件の弁護活動に取り組んでいます。被疑者からの要請があれば、夜中でも警察署に赴き、事件の背景を巡って遅くまでディスカッションをします。裁判員裁判では、事件の背景事情を裁判員の皆さんにわかりやすく訴えかけ、裁判員の皆さんと、事件の真の解決を求めて頑張っていきたいと思います。

糸瀬 美保糸瀬 美保
弁護士:Itose Miho

府立医大病院の術前評価義務・説明義務違反

3月に終結した中国残留孤児訴訟など、今年に入って、新人の頃から担当していた事件が次々と終結を迎えました。府立医大病院相手の医療過誤訴訟(当時4歳の男の子が麻酔ができずに死亡)では、死亡自体に対する責任は認められませんでしたが、術前の評価・検査や説明義務について病院側の過失が認められました。カルテの解読や京大図書館にこもって医学論文の研究、医師への尋問など何もかも初めての経験でした。あちこちの病院を訪ねて協力医を探したり、医療関係の講習に出て人形相手に麻酔の手技を体験したりもしました。本当にいろんなことを学ぶことができました。

8月には、また別の医療過誤訴訟の判決が出ます。教員の超過勤務訴訟では一部勝訴しましたが、控訴により、今後は大阪高裁で完全勝訴を目指し闘っていくことになります。

また今年は、エクスターンシップを受け入れ、将来法律家になるために法科大学院で学ぶ学生の指導にもあたっています。弁護士を目指していた頃の初心を思い出し、新鮮な気持ちになると同時に、学生に恥ずかしくないよう日々研鑽を積まねば…と少々緊張もしています。市民の目線にたった、いい法律家になってくれればと願っています。

荒川英幸荒川英幸
弁護士:Arakawa Hideyuki

医療の安全と医療訴訟

地域医療や救急医療の危機が新聞でも度々報道されています。国民の命に直結する問題であり早急な対策が必要です。しかし、「患者が医療過誤訴訟を起こすから医師が嫌気をさすのだ」という一部の議論は誤りです。私達が担当する事件は、協力医の意見や医学文献などの裏付けをもって提訴しています。事故の後、医療機関がきちんとした調査を行い、原因を解明して責任の所在を明らかにし、損害保険会社もそれにもとづいて適正な保険金を支払うというシステムがあれば、訴訟になることなく早期に解決できたと考えられる多くの事件があります。そのようなシステムが機能していないことが問題なのであって、患者の責任ではありません。本当は医療機関の方でもミスを自覚しているはずなのに、裁判所の和解勧告や判決があるまで延々と争い続けることは不毛です。その労力は、被害者の早期救済や事故の再発防止対策にこそ向けられるべきですし、事故の防止策が充実されることは、医療機関や保険会社にとってもメリットになります。患者やその家族を敵視する立場からは、医療の安全は決して生まれません。

岩橋多恵岩橋多恵
弁護士:Iwahashi Tae

住まいと働く権利をまもり続けたい!

京都では、20年前頃、地上げ業者が暗躍し、多くの人々の落ち着いた暮らしをおびやかす事件が相次ぎました。当時は、地上げ目的の家屋明渡、賃料増額請求事件が頻繁に起こり、私も多くの家屋明渡・賃料増額請求事件を担当しました(もちろん借主側)。バブル崩壊とともに、一時期なりをひそめていたこれらの事件も、ここ2、3年、再び増加している気がします。この間、担当した事件でも、そのような事件が連続してありました。いずれも地上げ目的であることを徹底して明らかにし、借地借家法の趣旨・居住の必要性を強調した結果、借主が無事に永住できることを認めさせる勝利解決ができました。

また、常日頃より、働く人々の権利を守りたいと思って事件活動をやっています。この間も、不当解雇された方や退職金未払事件などの依頼がありました。不当解雇の事件は、理由のない不当解雇であることを指摘すると、使用者は、解雇を撤回しましたが、その後、報復的な異職種の配置転換をするなどの嫌がらせをしてきました。これに対し、報復的措置は許さないと労働審判制度を使い、早期の効果的かつ勝利的和解ができました。この間のうれしい成果です。

浅野 則明浅野 則明
弁護士:Asano Noriaki

裁判員制度は来年5月から始まります

来年5月からいよいよ裁判員裁判が始まります。これは、刑事裁判に市民が参加し、裁判官とともに有罪・無罪を判断し、有罪の場合には量刑を行って、判決を下すというものです。世論アンケートでは裁判員にはなりたくないという声が多いようですが、英米の陪審のように裁判に一般市民の考えが入ることは、現在の硬直化した職業裁判官の裁判に、市民感覚を導入するという画期的なものです。もちろん、問題点もありますが、試行錯誤しながら改善していけばよいと考えます。初めての試みなので市民には戸惑うところがあると思いますが、実施しているうちに定着していくものと思います。案ずるより産むが易しといったところでしょうか。私たち弁護士も、裁判員を説得するという裁判のスタイルが劇的に変化することから、これに応じたスキルを磨くことが必要とされています。

さて、今年も夏山登山の季節がやってきました。今年は、白山、剣岳、槍ヶ岳から奥穂高岳への縦走などを予定しています。澄み切った青空のもと、清々しい花を愛でながらの山歩きができることを期待しています。

藤澤 眞美藤澤 眞美
弁護士:Fujisawa Mami

貸主と業者の違法は許さない

要介護度4のお母さんを抱えたYさん(借家人)は、家主の代理人A社から明け渡し要求と嫌がらせ(Yさんの借家の隣家や斜め前の家=いずれも空き家をハンマーなどを使って壊す等)をうけたため、弁護士に依頼して交渉をしてきました。早速、嫌がらせ行為禁止の仮処分を申し立て、更に、嫌がらせによる精神的損害の賠償を求めて提訴しました。2007年10月、裁判所は「隣家家屋の取り壊しは、社会的相当性を欠く方法及び目的によって行われたものであり、不法行為を構成するに足る違法性を帯びる。」という判決を下し、Yさんの主張を概ね認めました。勝訴判決が確定し、A社とやっと冷静に交渉ができるようになりました。結局、A社は代替物件を見つけ出し、その家屋の買取費用や引越費用その他に見合う金員をYさんに支払うことで和解することができたのです。2008 年になって、Yさんは新しい家屋への引越も終わりました。お母さんは引越当初少し不安定になったものの、今は落ち着いてYさんと静かな暮らしをしています。2年がかりの裁判でしたが、京都借地借家人組合連合会をはじめ、たくさんの方々にご協力いただき、借主側、女性世帯という弱い立場でもたたかい抜き、解決に導くことができました。

「京都第一」2008年夏号