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事件報告1:高級ホテルの長時間未払い残業事件に勝訴!~「給与第一」を活用

事件報告1:高級ホテルの長時間未払い残業事件に勝訴!~「給与第一」を活用

過労死ライン超過の残業

2012年10月16日、京都地裁において、ホテル「THE SCREEN」を経営する株式会社トレーダー愛に対して、280万円あまりの残業代の支払いを命じる判決(既に確定)が下されました。元ホテルマンの原告Oさんが勤務していた「THE SCREEN」は、ミシュランガイド日本版にも紹介された高級ホテルです。  判決が認定したOさんの時間外勤務は、少ない月で72時間、多い月では112時間を超えました。また、過労死ラインを超過する80時間超の残業が常態化していました。

アルバイトより低い時給?

被告は、Oさんの給与を、基本給月額14万円、成果給13万円とし、この成果給と1回3000円の宿日直手当を時間外手当として支払い済みであると主張しました。被告の主張ではOさんの時給は890円ほどにしかならず、担当業務が少ないアルバイトスタッフの賃金の方が高いくらいです。

成果給は時間外手当ではない

これに対して判決は、(宿日直手当を含めると)時間外手当が基本給を上回るような被告の賃金体系は不合理であることを指摘し、時間外手当と定められた成果給の中には基本給部分が混在しているとして、既に時間外手当を支払っているという被告の反論を否定し、成果給と宿日直手当を割増賃金計算の基礎に入れました。被告の就業規則では、成果給を時間外手当とし、割増賃金計算から除外することが明記されているものの、役職者手当と通勤手当を除く他の7つもの手当が全て時間外手当とされていること、また、各地の基本給がほぼ最低賃金に合わせて設定されており、よほど長時間労働をしない限り時間外手当が発生しない仕組みになっていることなどからも、被告の給与体系は、時間外手当を支払わないための便法であると断罪したのです。

「給与第一」が判決に採用

本件では、残業代の計算をするにあたり、当事務所が作成した「給与第一」という残業代計算ソフトを活用しました。判決でも、「給与第一」による計算表がそのまま採用されています。
「給与第一」は事務所ホームページで公開されていますのでご活用下さい。

「京都第一」2013年新春号