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事件報告:左京区高野の大型パチンコ店計画がついに中止に!

事件報告:左京区高野の大型パチンコ店計画がついに中止に!

左京区高野の商業施設「カナート洛北」東側のホテルを解体し、大型パチンコ店を新築する計画( 建築基準法上は増築計画)が明らかになったのは2012年8月でした。建設予定地の北・東・南側は住宅地であり、また付近に図書館、保育園、小中学校、病院があります。建設予定地の周辺道路は保育園児の散歩コースや通学路となっており、明らかに大型パチンコ店を計画すべき場所ではありませんでしたが、風営法上の距離制限はクリアしており、パチンコ店の建築が可能な立地でした。

直ちに、地域をあげて「高野パチンコ店建設反対住民連絡協議会」(現:高野赤レンガまちづくり協議会)を結成して反対運動が開始されました。京都市議会への「パチンコ店新設計画見直しの要請を求める請願書」は同年12月に全会派一致で採択され、行政当局の姿勢も変化していきました。

しかし、請願採択には計画を直接止める効力はありません。法的に結成した弁護団と地域の建築家の方々とで協議し、別棟であるのに「増築」という不自然な計画に着目して違法性を検討してきました。そして、2013年8月には計画の違法性を指摘する要請書を建築確認検査機関に送付しました。

運動と理論の両輪での活動が功を奏し、2014年1月、建築確認検査機関は建築基準法上許されている「増築」に当たらない(「一敷地一建築物の原則」に違反する)という理由により、建築確認「不適合」とする判断がなされました。

その後、業者側は建築審査請求(棄却裁決)、建築確認義務付訴訟とあくまで計画推進の態度を続け、さらには、高野川ハイツ内の私設図書館に対して運営差止を求める訴訟を提起するなど住民敵視の対応をしてきましたが、2016年9月になりようやく計画を断念し、訴訟も全て取り下げました。土地はイズミヤの関連会社にすでに譲渡され、今後は商業施設として計画が進みます。

住民の強力な運動がなければ、また計画の違法性を十分に指摘できなければ、業者側の思うままに計画が進行していたでしょう。全国的にも非常に稀なこの成果を皆さんとともに喜びたいと思います。

弁護士 藤井 豊

当事務所の弁護団

弁護士 飯田 昭/弁護士 尾﨑 彰俊

「京都第一」2017年新春号