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労働事件 特集8:労働審判手続を用いて早期解決!! ~解雇事案~

労働事件 特集8:労働審判手続を用いて早期解決!! ~解雇事案~

1 はじめに

労働審判手続とは、解雇や残業代の不払いなど、労働関係に関するトラブルを迅速かつ適切に解決することを目的とし、原則として3回以内の期日で審理し短期間での解決を図るための制度です。

そのため、早期解決を望まれる方から、よくご相談ご依頼を受けています。

2 事案の概要(ご相談に来られるまで)

Aさんは生コンの製造販売等を業務とするB社で勤めていました。なお、Aさんは、名目上、監査役とされていました。B社に入社後、Aさんは、誠実に職務を遂行していたにもかかわらず、平成28(2016)年夏頃に、代表取締役から、理由を明かされることなく解雇を言い渡され、職務に就くことを拒否されました。

納得ができず、Aさんは、解雇を撤回するように求めました。これに対して、B社の代理人弁護士からは、解雇ではなく監査役の解任なので理由は不要、監査役の解任は撤回しない旨の回答がありました。

やむをえずAさんは、当事務所にご相談に来られました。

3 労働審判手続で早期解決へ

Aさんはご家族7人の生活を支えていました。突然解雇されてしまい、収入を絶たれてしまったため、早期解決を図る必要がありました。そこで、訴訟ではなく、労働審判手続を選択しました。

事前に書面をまとめあげ、第1回労働審判手続にて、Aさんは形式的には監査役であるが実質的には労働者性を有すること、解雇に合理性は全くなく違法無効であること等を詳細に主張立証しました。

これを受けて、裁判官も解雇は無効である旨の心証を示しました。ただ、実際にはB社に戻ることは難しかったため、解決金の支払いにて解決を図ることになりました。

第2回労働審判手続で、1年分の年収相当額約800万円の支払いにて解決することができました。

4 最後に

労働審判手続は、訴訟とは異なる特殊な手続のため、この手続に精通する弁護士にご相談することをお勧め致します。

弁護士 寺本 憲治

「京都第一」2017年夏号