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社会的弱者の立場に立って14年

社会的弱者の立場に立って14年 さらにパワーアップして期待にこたえます

奥村 一彦弁護士 奥村 一彦

2000年4月1日より奥村一彦弁護士が当事務所に入所しました。

奥村弁護士は鋭い法律論を楯に、市民の権利を守る一方、細やかな心配りができる誠実な人柄です。奥村弁護士の加入により、当事務所は弁護士総勢14名、更に多方面にわたる弁護士活動を充実させ、法的サービスの提供に一層努めて参ります。

プロフィール

1956年1月1日、香川県生まれ。

左京区岩倉に住み、妻、子供3人(高校2年、中学2年、小学6年)犬1匹(黒色、ミックス)、鯉4匹の中家族。

酒はあまり飲みません。タバコは全く吸いません。朝のコーヒーがなにより好きです。慶応義塾で正統マルクス経済学をかなりまじめに学び、また福澤諭吉には学生時代より深く傾倒し、今でも研究会に所属しております。個人的な生活では、まず読書家、愛書家、蔵書家(最後が当たりでしょうか)です。性格はまだまだ温厚とは言えません。人格識見は努力が足りず未完成。

趣味は、油絵と言葉。油絵は専ら見る方で(前は描いたのですがどうにもへたで休んでおります)、西欧の美術館をあちこち列車に乗って見て歩いたのは一人旅の記憶と共に忘れられません。気になると熱病にとりつかれたようにとことん知らなければ気が治まらないタイプで、絵についてもたいていのことは分かります。何でも聞いて下さい。

言葉は、努力の割にはどれもうまくなれないのですが、強いて言えばフランス語が少し得意で、独、伊語は挨拶程度、ラテン語も少々かじっております。お金ばかり使って一向に上達せず、残ったのは肩こりだけ(?)。

仕事の分野では、官僚と巨大企業が支配する不公正で横暴な体制に抗し、人間の再生を願う立場に立っております。クロイツフェルト・ヤコブ病の原因となったヒト乾燥脳硬膜の国の輸入承認責任を問う裁判を多くの弁護士とともに遂行しております。また、コンビニ・フランチャイズ契約では加盟店側に立ち、その過酷な労働条件と本部の徹底的な利益収奪と闘い、コンビニ加盟店主の地位改善に尽力しております。

医療や交通事故では、医者や保険会社の立場に立ったことは一度もありません。今後ともこの姿勢を貫きたいと思います。

ご挨拶

4月からこの事務所に入りました。今後ともよろしくお願い申し上げます。とはいっても実は新人ではありません。年齢は不惑をとっくに越え、弁護士歴14年にもなるのでしょうか。普通ならこのあたりでちょっと一休みでもしたいなと思う頃かもしれませんが、しかし世間は甘くなく休ませてくれません。そこでもう一度初心に戻ることにし、やはり弁護士としては基本的人権と社会正義の実現に努力すると改めて決意したいと思います。 また、自由法曹団の団員としても活躍し、憲法平和問題のプロジェクトに所属しております。今から10年間くらいは相当厳しい活動が要求されると思います。急に気が重い話をしてしまいましたが、私が戦争はしない方がいいなと切実に思ったのは、実は絵にからんでが最初です。

プロフィールで絵を見るのが好きだと書きましたが、私も絵を見るのは普通のコースをたどっており、最初はゴッホから入りました。それから印象派を始めの方に遡ってオランダ、イタリアと還り、同時にゴッホ以後の現代作家に行くのが通常でしょう。

ところで、ゴッホが生涯に描いた12枚の「ひまわり」のうちの1枚が、戦中、神戸で米軍の空襲により炎上してしまった事実は案外知られておりません。この絵は、戦前神戸の造船会社の社長が購入し、自宅に飾っておいたようなのですが、空襲があるというので他の美術品は持って疎開したのです。ところが、ゴッホの「ひまわり」だけは壁に嵌め込んでいたので取外せず持っていけなかったそうです。その間に空襲で自宅が炎上したというものです。

30号の大きさで(ふすまの半分くらい、ゴッホの絵はほとんどが30号です)まわりが赤で縁取られ、ウルトラマリン群青の地に黄色の大きなひまわりが3個描かれています。現存するひまわりの絵との比較では、オランダとドイツの国境近くにある旧貴族の領地内のクレラーミューラー美術館の2枚のひまわりと同じ傾向でしょうか。残っていれば100億円は堅いところでしょう(だから惜しいと言っているのではありません)。画面全体は異様な雰囲気があり、ちょうどアルルの教会の絵がゆがんで描かれているのと同じように、強い日差しに爛れたようなひまわりがゆがんで描かれております。

私は、戦前こんな立派な絵が日本にあったのかと驚くと同時に、空襲で米軍に焼かれてしまったなんて、本当に許せない気持ちになりました。戦争は、大規模で組織的な文化、環境破壊です。命を奪い、命がたとえ残っても人間が生活するところの物質的精神的基盤を徹底的に破壊してしまいます。一方、戦争をどのようになくすかはこれまた困難な問題に違いなく、人類がまだ戦争を続けている現状は、私たちに厳しい現実として解決が求められています。私も微力ながら尽力したいと思います。

京都も、今日の不況の嵐にもまれ、歴史の京都が少しずつ失われているようで残念です。ある哲学者が言ったように京都には関東のような「国民」がいないところがいいと思います。私も関東に長く住んでいたので、その言葉に実感があります。この司法の世界でも実証されていると思います。弁護士や裁判官に対し、まったく権威を感じていないようなのです。これは関東とは決定的に違います。報酬をまけてくれというのも珍しくない会話で、これは関東ではちょっと経験できません。本当にうそ隠しのない現実の人間が生きているという感じがして、私にはぴったりの雰囲気です。これからもお引き立てのほどよろしくお願いいたします。

「まきえや」2000年春号