あなたのために全力で 暮らしと人権を守って48年 京都最大の法律事務所(弁護士19人、事務スタッフ25人) 法律でお悩みの方はお気軽にご相談ください。0120-454-489

京都弁護士会会長を終えて

京都弁護士会会長を終えて

村山 晃弁護士 村山 晃

無事終わりました

「もう終わりですか」と良く聞かれますが、2000年3月末で1年の任期が来て、無事退任することとなりました。そして「再任しない」というのがルールなのです。

1年毎に役員が代わって全力投球をするという今のシステムは、大変民主的で、弁護士会活動の活力の源だと思われます。今年の1月半ばに次年度の役員が決まりましたが、決まるとすぐ次年度の準備活動に入るため、この3カ月間は、2つの執行部があるような感じで推移します。

しかし、今年に入っての3カ月間は、私たちは私たちで、残されたわずかな期間にやりきらねばならないことが多く、大変忙しいのです。

いずれにしても、何とか年度末を迎えることができ、ホッとしているところですが、これからは弁護士本来の仕事に戻って、全力を上げねばなりません。これまでご迷惑をおかけしたことを心からお詫びするとともに、今後とも宜しくお願い申し上げる次第です。

司法を変える

さて、今年は、何といっても「司法改革」でした。

仕事の分野では、官僚と巨大企業が支配する不公正で横暴な体制に抗し、人間の再生を願う立場に立っております。クロイツフェルト・ヤコブ病の原因となったヒト乾燥脳硬膜の国の輸入承認責任を問う裁判を多くの弁護士とともに遂行しております。また、コンビニ・フランチャイズ契約では加盟店側に立ち、その過酷な労働条件と本部の徹底的な利益収奪と闘い、コンビニ加盟店主の地位改善に尽力しております。

年度末も、3月18日には「司法は頼れる存在か」というシンポジウムを、国際会館で行い、29日には「開かれた司法にするために」というK B S テレビの生討論を行い、いずれにも「会長に出演するように」という依頼を受け、司法のあり方、弁護士のあり方を語る機会を得ることとなりました。

現在の最大の司法問題は、裁判官のキャリアシステムであり最高裁を頂点とする裁判官の官僚的支配にあります。「キャリアシステムは良くない」「官僚統制は、裁判にあってはならない」という声は、今急速に広がっています。警察問題で、その制度の反国民性が浮き彫りになったことも幸いしています。陪審制のように、国民の司法参加の機会が、全く無いことと合わさって、日本の裁判が国民から遊離する大きな要因を形作っています。

日弁連は、今、こうした国民から遊離した現在の裁判制度の抜本的改革を求める署名運動始めました。是非とも皆様方にお力添え頂きたいと思っています。

2000年3月29日、KBSテレビに出演。
2000年3月29日、KBSテレビに出演。

弁護士を身近かな存在に

「弁護士を市民に身近かな存在にする」ということを大きな目標に、この間、次のような取り組みをしてきました。

(1)「はい、こちら京都弁護士会です」の出版。

京都の弁護士の全部の名簿が写真と一言入りで掲載されています。弁護士会側からの情報の発信です。1冊1400円で、事務所で扱っていますので、お申し出下さい。

(2)シンボルマークの決定とパンフレットの発行

全国の弁護士会に先駆けてシンボルマークを採択し、弁護士会の活動が一目で判るパンフを作成しました。無償でご自由にお分けできますので、ご希望のある方は、お申し出下さい。

市民の役に立つ弁護士会を目指して

市民のニーズに積極的に応えていこうということで、この間、次のような制度を作ってきました。

(1)高齢者・障害者支援センター

財産管理から介護保険、精神保健問題まで、幅広くニーズに応えていけるセンターを立ち上げ、今、動いています。

(2)仲裁センターの設置

今年の秋からになりますが、弁護士会でも簡易迅速に紛争解決が出来るよう、仲裁センターを設置することを決めました。

(3)船井・北桑相談センターの設置

裁判所があるのに弁護士がいない地域の一つである、船井・北桑地域に弁護士会が相談所を設置することを決めました。

(4)犯罪被害者支援委員会の設置

刑事弁護と被害者の支援は車の両輪です。委員会を作って支援に乗り出すことを決めました。

日弁連に行って

会長としての重要な仕事の一つに、日本弁護士連合会の役員としての仕事があり、概ね月2回程度は東京に出向いての会議があります。

日弁連は議題満載で、大変な会議です。そんな中で、日弁連の最大のトピックは、3月24日に臨時総会を行い、弁護士の広告が10月から全面的に解禁されることが決まったことです。

また法人化を認める方向での検討が進んでおりますし、弁護士人口が急増していくことに伴い、巨大事務所が生まれるなど弁護士の仕事のあり方が大きく変わっていくことが考えられます。そんな中で、ビジネスオンリーになり、庶民の事務所が減っていくのではないかが懸念されています。

我々の事務所は、いかなる事態になっても、常に社会的弱者の人たちにやさしい庶民派事務所であり続ける決意をしていますのでご安心下さい。

むすびにあたって

わずか300余名の弁護士会ですが、随分パワフルに活動していると思われます。私自身、思いっきり仕事をして、心残りはありません-というよりは、これからも弁護士会の活動は、いろんな形で続きますので、引き続き尽力したいと思います。ご支援・ご理解をお願いする次第です。

「まきえや」2000年春号