まきえや

新人弁護士紹介 弁護士として、住みやすい社会の実現を目指します

新人弁護士紹介 弁護士として、住みやすい社会の実現を目指します

この10月に弁護士登録をして当事務所で働くことになりました。大河原壽貴(おおかわら・としたか)です。

私は、山形県川西町という米沢市の隣にある町で生まれ、高校までそこで育ちました。そして、大学入学をきっかけにして、単身京都に出てきました。なぜ山形から京都に? とよく聞かれますが、この時は、どうせ日本は狭いんだから、仙台でも東京でも京都でもどこでも変わらないなと思って、それほど深く考えずに決めました。しかし、その後、山形に帰省するたびに日本の広さを感じさせられています。そうして京都に住むようになり、以来、大学生活、司法試験の受験生活、司法修習の期間と京都で過ごし、今回、京都で働くこととなりました。

家族は、現在のところは妻と私の2人です。妻とは大学時代に知り合い、その後、司法試験の合格をきっかけに結婚しました。そして、来年の春ころには、3人目の家族が生まれる予定です。今は、その日がとても楽しみで、妻と2人で、名前を考えたりしながら、日々、首を長くして待っています。

しかし、うれしさや楽しさの一方で、やはり、子どもができたことで、今までにはなかった新たな問題に直面することになり、不安に感じたり、悩んだりすることも少なくありません。一つは、2人で働きながら子どもを育てていけるのか、ということです。妻の産休や育休のことはもちろん、その後の保育園の問題や、小学校にあがったあとのことまで考えると、共働きをしながら子どもを育てることの大変さに頭を悩ますばかりです。

そして、もう一つは、少し話が大きくなってしまうのですが、子どもがこれから生まれてくるこの国、この社会が、生きてゆきにくいものになっているのではないか、ということをどうしても考えざるをえません。就職難やリストラで、働きたくとも働けない人がたくさんでてきている問題や、戦争で人が命を落とすような事態になりつつある問題など、生まれてくる子が健やかに育ち、よく生きていくことが果たしてできるのだろうか、と疑問を感じさせる問題ばかりがどんどん出てきています。

このように悩みの種は多く、考え出したら心配事が次から次へと湧き出てきます。そして、そんなことばかりを考えていると、気ばかりあせって滅入ってきます。

法律事務所を訪れる人も、多かれ少なかれ悩みを抱えているのだろうと思います。そういった方々とともに考え、問題解決へのサポートをすることで、少しでも気持ちが楽になり、また、精神的な健康状態を少しでも回復することができるよう、微力ながら力を尽くしたいと考えています。

まだ若く、右も左も分からないところもありますが、若さを生かして何事にもチャレンジし、また、弁護士として、上で述べたような、この社会の様々な問題がよりよい方向に向かっていくよう努力していこうと思っています。

「まきえや」2002年秋号