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身近な法律改正 DV法・道路交通法・子ども関係

身近な法律改正 DV法・道路交通法・子ども関係

藤澤 眞美弁護士 藤澤 眞美

日常生活にかかわる法律がめまぐるしく改正されています。市民生活に関わる法律は、法律の現実の運用の中で不都合が明らかになってきた部分を変える場合が多いので、わたしたちは、改正を知らないがために損をしたり、思わぬ不利益を被ることもあります。ここでは、最近改正された法律から、日常生活に関わりの深いものをピックアップしてご紹介します。

DV法改正

DV法が施行されて3年がたち、「DV」という言葉も日常用語として定着してきました。DVとは、殴る、蹴るといった身体的暴力だけではなく、言葉による威嚇や侮蔑といった心理的暴力、生活費を渡さないといった経済的暴力や性的暴力を含み、暴力が夫によるか妻によるかを問いません。

「DV」の内容の拡がり

今回の改正では、「配偶者からの暴力」の内容について、身体的暴力のみならずそれに準ずるような精神的暴力等も含まれるようになりました。ただし、DV法のメインである「保護命令」については、従来どおり身体的暴力に限られています。配偶者等から暴力を受けた場合は、臆せず医師の診断を受け、警察や婦人相談所へ相談しましょう。

「接近禁止命令」の改正

保護命令には「接近禁止命令」と「退去命令」があります。保護命令は、法律上の夫婦だけでなく内縁関係にも適用されます。さらに、今回の改正では、離婚後の男女間でも適用されるようになりました。

このうち、配偶者に危害を加えるおそれのある者に対して6ヶ月間接近を禁止するのが接近禁止命令です。今回の改正で、DVの被害者だけでなく、被害者が連れて出た子どもに対して接近を禁ずる命令も出すことができるようになりました。

「退去命令」の改正

また、一定期間住居から退去を命ずるのが退去命令です。退去命令については、住居から退去を命ずる期間が、現行の2週間から2ヶ月に拡大され、当事者双方の事情からみてやむを得ないような場合については、退去命令の再度の申立てをすることができるようになりました。

さらに、接近禁止命令及び退去命令が併せて発せられた場合に、被害者と共に生活の本拠としている住居の付近をはいかいすることをも禁止することも認められるようになりました。

道路交通法改正

2004年6月に、道路交通法の一部を改正する法律が成立しました。「携帯電話の使用等に関する罰則の見直し」「飲酒運転対策」「暴走族対策」「自動二輪車の二人乗り規制の見直し」「違法駐車対策」「運転者対策」の6つを柱とする今回の改正は、車を運転するすべての人に関係しています。

「携帯電話の使用等に関する罰則の見直し」

携帯電話等の使用等については、1999年の道路交通法改正により禁止されていましたが、今までは違反行為によって道路における交通の危険を生じさせた場合に限られていました。しかし、携帯電話の使用にかかわる事故が急増し、今回の改正で、運転中に携帯電話などを手に持って、通話をしたり、メールの送信などのために画像を注視した人には、5万円以下の罰則が適用されることになりました。2004年11月1日から施行されます。

「飲酒運転対策」

飲酒運転については、飲酒運転検査拒否に対する罰則が低くなったことを背景として、飲酒運転の呼気検査を拒否する事例が増えています。これを受けて、飲酒運転による交通事故を未然に防止するため、警察官による飲酒運転の呼気検査を拒否した人に対する罰則が引き上げられました(5万円以下の罰金→30万円以下の罰金)。2004年11月1日から施行されます。忘年会のシーズン、飲むなら乗らないようにくれぐれも気をつけてください。

「暴走族対策」

これまでの道路交通法では、集団暴走行為によって迷惑を被った人がいることを立証しなければ罰則の対象とならなかったことから、これらの人が現場にいない場合には取締まれませんでした。そこで、今回の改正で、集団暴走行為について、実際に迷惑を被った人がいなくても、集団暴走行為そのものが罰則の対象となります。また、空ぶかしなどの騒音運転が新設され(5万円以下の罰金)、消音不備に対する罰則が引き上げられました(2万円以下の罰金→5万円以下の罰金)。

「自動二輪車の二人乗り規制の見直し・違法駐車対策」「運転者対策」

しかしながら、金銭以外で所持している場合には、預貯金、生命保険解約返戻金、退職金見込額(原則8分の1を考慮する)などを20万円を超えて所持したまま破産申立をした場合には、同時廃止事件では、債権者に任意配当することを裁判所から求められる可能性があります。このような場合には、予納金(20万円程度)を納めて管財事件にして自由財産の拡張の裁判を申立てるか、あるいは破産申立前に生活費等のために換価しておくかのどちらかになります。

免責に関しての重要な改正点

上記のほか、駐車違反について、今まで罰金を科せられるのは運転者のみでしたが、運転者を特定できない場合、「使用者」(車検証に記載されている管理者)に放置違反金の納付を命ずることができるようになりました。他人に自動車を貸すときは十分注意して下さい。2004年6月9日(公布の日)から2年以内に施行されます。

また、自動車運転免許証の分類が、大型・中型・普通となり、中型自動車(車両総重量5トン以上11トン未満)が新設され、これに対して、中型免許及び中型二種免許が新設されます。2004年6月9日(交付の日)から3年以内に施行されます。

さらに、一定の要件のもとで(20歳以上で、大型自動二輪免許または普通自動車二輪免許を受けていた期間が通算して3年以上の運転者)、高速自動車国道及び自動車専用道路(高速道路)における自動二輪車の二人乗りが認められるようになりました。2004年6月9日(公布の日)から1年以内に施行されます。

子ども関係

「児童売春、児童ポルノ処罰法」の改正

児童売春、児童ポルノに係る行為が強い非難にあたることを明らかにし、法定刑の引き上げ、処罰範囲の拡大がなされました。児童売春については法定刑が5年以下の懲役又は300万円以下の罰金に引き上げられ、インターネット上における児童ポルノを内容とする電磁的記録について新たに処罰化されています。

「児童手当法」の改正

子育てを行う家庭の経済的負担の軽減等を図る観点から、3歳以上義務教育就学前の児童について支給されていた特例給付が小学校3年終了まで延長する措置を講ずることができるようになりました。

「児童虐待防止法」の改正

児童虐待の防止に関する施策を強化するため、児童虐待の定義の明確化、国及び地方公共団体の責任の強化、児童虐待の通告義務の範囲の拡大等の改正がなされました。子どもに配偶者に対する暴力(DV)を見せることが児童虐待にあたることが明確にされ、「児童虐待を受けたと思われる」程度の発見者にも通告義務が課せられるようになりました。

「まきえや」2004年秋号