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学校現場における不当労働行為を許すな!生徒・教師の笑顔あふれる自由な学校に!

学校現場における不当労働行為を許すな!生徒・教師の笑顔あふれる自由な学校に!

-洛陽総合学院不当労働行為事件-
京都地方裁判所勝利判決
秋山 健司弁護士 秋山 健司

判決当日

洛陽総合学院不当労働行為事件

2005年7月27日、京都地方裁判所第6民事部法廷にて、「主文、一、被告は、原告に対し、金313万8774円及びこれに対する平成15年3月27日から支払済まで年5分の割合による金員を支払え…」との判決主文が読み上げられました。

裁判官が出廷するまで、裁判官の口から主文が読み上げられるまで、非常に緊張していました。主文が読み上げられた途端、「いい結果で、本当によかった。」との思いと安堵の気持ちがこみ上げてきました。

事件の概要

ご存知の方も多いと思いますが、この事件は、私立洛陽総合学院に奉職し、労働組合活動にも取り組んでいた畠山智恵子元教諭の退職金を、学校側が、軽微な事務処理上の問題点を指摘した上不当に減額したという事件です。私たちは、このようなことを許してしまっては、教師達がのびのびと教育活動を実践できない学校にしてしまう、それでは生徒達にとっても真の教育を受ける機会を奪われてしまう、そのような危機感をもちました。そこで、減額された退職金の全額支給を求めることを通じ、学校側の不当労働行為を糾弾し、自由な空気の中で真の教育活動を行えるような学校にするべく、本訴訟を2003年の10月に提起していました。

学校側は、様々な理由を持ち出してきて、不当労働行為ではない、退職金減額には正当な理由がある、と繰り返し続けました。

しかし、そこでいう正当な理由とは、退職金を313万円も減額するような理由とは凡そなりえないものでした。そのことが、この地裁判決で確認されたのです。

退職金減額理由の中身

学校側が挙げた退職金減額理由は、専任教員の数が減り、多忙を極める教職現場の中で、様々な生徒との対応の中で起こりうるような軽微な事務処理上のミスに過ぎない、或いはそもそもミスとさえ言い難いものばかりであったのです。一人の生徒の成績結果を69点と入力しようとしたところ(※満点は100 点)669点と入力してしまったという誤記について、事前に内部で気がついて修正できているにも拘わらず減額処分理由として取りざたする、外に14人の教諭も同じように出欠の取り間違えをしているのに、畠山元教諭だけ退職金減額事由として取り上げる、土曜日出勤は年次主任に申し出なければならないところ、その決定権者である教頭に直接申し出たことが問題である等々です。まさしく軽微かつ不当な事由に過ぎないというべきものです。

勝利判決までの道程

しかし、そのような裁判所の判断を得るために、実に大変な努力をしました。畠山元教諭とその仲間の先生方、京都私学教職員組合の執行部の方と深夜まで対策会議を続けました。時には半徹夜作業を通じて尋問に臨んだこともありました。尋問期日においても、相手方学院の理事達は、当方の質問の趣旨を巧みにすり替えて自分たちの描いた退職金減額正当理由を押し出そうとしてきて一筋縄ではいかないと感じさせられる時も少なくなくありませんでした。しかし、相手方も否定できない、動かしがたい事実を示し、再度当方の質問の趣旨を確認させて追及していくことにより、裁判所の前で、相手方学院が如何に不当な処分を行ったかということを訴えることができたと思います。

これから

この判決を経て、一つの大きな山は越えられたと思います。しかし、問題点は依然残っています。当方は、退職金減額の根拠となった、畠山元教諭の退職直前期(退職の3ヶ月前)において改定された就業規則自体が、その年度に退職する唯一の教諭であった畠山元教諭をねらい打ちにするものであり、就業規則の不合理な不利益変更にあたり無効であると主張してきましたが、判決では就業規則改定自体は有効と判断されていること、退職金減額処分が行われてから半年近く経過してから示された、いわゆる後付の処分理由についてもその内容次第によっては正当な退職金減額理由となりうるかのような判断が示されていること、等です。現在相手方から提起された控訴が大阪高等裁判所に係属しているため、引き続き兜の緒を締め続け、上記の問題点も克服し、真の全面勝利判決を得るべく頑張っています。教師が、自由な空気の中でのびのびと教育活動に勤しめる、生徒達が真の人格形成を育める、そんな学校に生まれ変わるために頑張りますので引き続きご支援お願いします。

しんぶん 赤旗の記事
しんぶん 赤旗 2005年7月28日付
「まきえや」2005年秋号