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「やめて!イラク派兵」 京都訴訟

「やめて!イラク派兵」 京都訴訟

大河原 壽貴弁護士 大河原 壽貴

アメリカによるイラク戦争と自衛隊のイラク派遣

2003年3月20日、アメリカは、当時、国連の査察団がイラク国内で大量破壊兵器の査察を行っている最中であったにもかかわらず、大量破壊兵器が存在していると決めつけ、それを理由にして、イラクに対して一方的に攻撃を開始しました。国連の決議も得られず、国際社会の理解もないままに、独断で攻撃を開始したのです。しかしながら、イラク国内には大量破壊兵器は存在せず、アメリカの独立調査委員会は、このときのアメリカの判断について「完全に誤っていた」と結論づけています。アメリカの起こした戦争が、根拠のない無法なものであることは明らかでした。

しかし、アメリカは圧倒的な戦力でイラク全土を制圧し、占領下に置きました。そして2004年1月、日本の自衛隊が占領下のイラクへと派遣されたのです。

自衛隊がイラクへと派遣されたことにより、日本は、アメリカやイギリスなどの占領勢力の一部と見なされ、イラク国内の抵抗勢力により、自衛隊や日本人の安全が脅かされる事態が生じることとなりました。自衛隊の宿営地には砲弾が撃ち込まれ、日本人のボランティアやジャーナリストまでもが拘束あるいは殺害されるという事態が現実のものとなっています。

そして、自衛隊のイラク派遣は現在も続いており、京都にいる部隊もイラクへと派遣されていきました。

自衛隊イラク派遣の違憲性

そもそも、自衛隊は、憲法9条2項が「保持しない」定めた「戦力」そのものであって、それ自体違憲の存在であると考えていますが、この点については、様々な見解があります。

しかし、自衛隊自体の違憲性についてどのような見解をとったとしても、イラク特措法、及び、現在の自衛隊のイラク派遣が憲法違反であることは論をまたないところです。イラク特措法では、自衛隊派遣の目的として安全確保支援活動を行うことが定められています。これはすなわち、アメリカ・イギリス軍の指揮下において、武器を持った兵士をイラク国内に輸送する作業のことであり、軍事活動の一環に他なりません。このような軍事活動を認めるイラク特措法と、それに基づいて行われている自衛隊派遣が憲法9条に違反するものであることは明白です。

第4に、過失相殺をまったくしなかったことです。本件の自殺は、本人や家族の責任ではなく、すべて会社に責任があることを明確に認めたもので、時として、自殺の原因を、本人の性格に求める考え方を厳しく断罪しました。

全国であがる自衛隊イラク派遣反対の声

憲法違反の自衛隊イラク派遣に対しては、全国各地で反対の声があがっています。2004年1月28日に北海道で訴訟が提起され、その後、名古屋、東京、大阪、山梨、静岡、栃木、仙台、熊本でそれぞれ訴訟が提起されており、全国で5000名近くの方が原告として、自衛隊イラク派遣反対の声をあげています。

立ち上がった平和を求める京都の市民

そのような中で、京都でも自衛隊イラク派遣反対の訴訟を提起したいという声が強く上がり、弁護団を結成して準備にあたってきました。

3月4日の「やめて!イラク派兵京都訴訟の会」結成集会では、約80名の方が集まり、それぞれの方に自衛隊イラク派遣に対する思い、この訴訟に対する思いを語っていただきました。

そして、3月22日、平和を求める283名の市民が原告となって、「やめて!イラク派兵」京都訴訟を提起しました。訴状では、先に述べたようなイラク攻撃の違法性、イラクへの自衛隊派遣の違憲性を述べた上で、自衛隊イラク派遣により、「いかなる戦争も『しない』と決意し、外敵を作り出さないよう国際社会へ積極的に働きかけ、いかなる戦争にも荷担しない」という「平和を求める良心」が侵害されたとして、自衛隊のイラクからの撤退と将来の派遣の禁止、そして、損害の賠償を求めています。

「やめて!イラク派兵」京都訴訟は、決して訴訟を起こしただけで終わるものではありません。全国の訴訟において、国は、事実について頑なに口を閉ざしたままで、これからはじまる京都の裁判でも、国に対して事実を認めさせるかどうかの点で激しい攻防が行われることが予想されます。

そんな頑なな態度を取る国を突き動かすためには、市民の皆さんの力が必要です。「やめて!イラク派兵」京都訴訟では、今後も第二次、第三次の提訴を考えています。平和を求める京都のさらにたくさんの皆さんが立ち上がり、一日も早く自衛隊のイラク派遣をやめさせることができるよう、ともに力を合わせていきましょう。

イラク訴訟提起
イラク訴訟提起 (2005. 3. 22)
イラク訴訟結成集会
イラク訴訟結成集会(2005. 3. 8)
「まきえや」2005年春号