あなたのために全力で 暮らしと人権を守って48年 京都最大の法律事務所(弁護士19人、事務スタッフ25人) 法律でお悩みの方はお気軽にご相談ください。0120-454-489

法テラス(日本司法支援センター)が発足しました

法テラス(日本司法支援センター)が発足しました~法テラス 迷うあなたの道しるべ~

浅野 則明弁護士 浅野 則明

「法テラス」って何?

2006年(平成18 年)10 月、法テラスが業務を開始しました。法テラスって何? 法テラスは、全国どこでも法的トラブルを解決するための情報やサービスを受けられる社会をめざすために設立された新しい施設です。法テラスの正式名称は「日本司法支援センター」ですが、「法で社会を明るく照らしたい」「陽当たりのよいテラスのように皆さんが安心できる場所にしたい」という思いを込めて、「法テラス」と名付けられました。「法テラス迷うあなたの道しるべ」というキャッチコピーがぴったりです。この法テラスは、全国の都道府県庁所在地(北海道については札幌市に加え、函館市、旭川市及び釧路市)の計50 か所に事務所を設置するほか、大きな都市や、弁護士や司法書士がいない過疎地域などにも、必要に応じて事務所を設置することが予定されています。京都にも「法テラス京都」(司法支援センター京都地方事務所)が置かれ、河原町三条上ルの京都朝日会館9F に事務所があります。

「法テラス」はどうしてできたの?

どのような経過で法テラスが設立されたのでしょうか。社会の発展に伴い、社会生活においてさまざまなトラブルが発生し、その法的な解決が必要な場合に、気軽にアクセスすることができる司法のセーフティネットが必要であると言われてきました。そこで、2002年(平成14 年)3月司法制度推進計画が閣議決定され、民事法律扶助の拡充、司法の利用相談窓口の充実・情報提供の強化、被疑者・被告人の公的弁護制度の整備、法律相談活動等の充実を推進することとなり、司法制度の利用をより容易にすることがめざされることになりました。そして、2004年(平成16 年)5月「総合法律支援法」という法律が成立しました。この法律は、法による紛争解決は一層重要になることから、裁判その他の法による紛争の解決のための制度の利用をより容易にするとともに、弁護士、司法書士その他の隣接法律専門職者のサービスをより身近に受けられるようにするための総合的な支援の実施及び体制の整備について定めています。要するに、民事・刑事を問わず、あまねく全国において、法による紛争の解決に必要な情報やサービスの提供が受けられる社会を実現しようというものです。法テラスは、この法律に基づき設立された(独立行政)法人です。

「法テラス」はどんなことをするの?

では、法テラスは、具体的にはどんなことをするのでしょうか。法テラスが行う主な業務は、(1) 情報提供、(2)民事法律扶助、(3)司法過疎対策、(4) 犯罪被害者支援、(5)国選弁護関連業務の5つです。

このうち、新しく目玉になるのは、「情報提供業務」です。法的なトラブルに直面した場合に、利用できる情報提供を行います。具体的にいうと、まず法テラスに電話(0570 -078374)をかけます。これは全国一律のダイヤルで東京にあるコールセンター(CC)にかかります。この電話には、専門のオペレーターが対応し、相談者の話を聞いた上で、法的トラブルの解決に役立つ情報や法律サービスを提供する各種相談機関の窓口情報を提供することになります。例えば、知人にお金を貸したけれど、返してくれないという相談ならば、少額訴訟という制度があることを紹介します。訪問販売で商品を買ったけれど、後からよく考えれば高すぎたので返品したいという相談ならば、消費者相談を行っている消費生活センターなどの専門機関を紹介します。裁判を起こしたいけれど、弁護士に頼むお金がないという相談であれば、法テラスの民事法律扶助の制度を紹介します。もちろん、事案が複雑な問い合わせや、契約書等を見なければ回答できないような、電話だけでは十分な対応ができない相談もあります。このような場合には、各地の地方事務所の相談窓口を紹介することになります。法テラス京都にも窓口相談の専門職員を配置しています。これらの情報提供についてはすべて無料です。

「民事法律扶助」はこれまで財団法人法律扶助協会が行ってきた業務をそのまま引き継ぐことになります。これは、経済的資力に乏しい人が法的なトラブルに遭った場合に、無料法律相談を受けることができ(法律相談援助)、さらに必要な場合には、法律専門家である弁護士や司法書士を紹介し、裁判費用や弁護士費用等の立替えを行うことができまるものです(代理援助・書類作成援助)。

「司法過疎対策」は、近くに弁護士や司法書士、その他の隣接専門職者がいないなどの理由により、その法律サービスの提供を受けることが困難な地域(司法過疎地域)において、法テラスが事務所を設けて、スタッフ弁護士(法テラスが雇用する専門弁護士)を派遣して、適切な法的サービスを行うものです。京都においては現在のところ、過疎対策事務所は設置されていませんが、将来北部地域に設置されることが予想されます。

「司法過疎対策」は、近くに弁護士や司法書士、その他の隣接専門職者がいないなどの理由により、その法律サービスの提供を受けることが困難な地域(司法過疎地域)において、法テラスが事務所を設けて、スタッフ弁護士(法テラスが雇用する専門弁護士)を派遣して、適切な法的サービスを行うものです。京都においては現在のところ、過疎対策事務所は設置されていませんが、将来北部地域に設置されることが予想されます。

情報提供業務のイメージ
法律相談援助のイメージ

新しい国選弁護はどんなものですか?

2006年(平成18 年)10月から、新しく被疑者段階での国選弁護がスタートします。これまでは被疑者段階では国選弁護制度はなく、起訴されて被告人となった段階で初めて国選弁護を受けることができたのです。しかし、逮捕・勾留されて取調べを受けている段階こそ、真に弁護人による弁護の必要があることが多く、無実を訴える事件であれば虚偽の自白をとられることを防止したり、自白事件でも被害弁償をしたり、検察官を交渉して、不起訴にさせたり、あるいは比較的軽い罪名に落とさせたりすることが重要だからです。弁護士会はこのような被疑者段階からの弁護制度の実現を求めてきたのですが、国はなかなか実現しようとしませんでした。そこで、全国の弁護士会では1990 年以降順次「当番弁護士制度」を発足させました。当番弁護士は身柄を拘束された被疑者であれば、初回の接見(面会)は無料で行う制度で、引き続き私選弁護を依頼することもできます。経済的余裕のないときは、事件によっては、法律扶助協会の刑事被疑者弁護援助制度(費用負担なし)の利用も可能となりました。このような弁護士会の努力が結実し、今般、公的弁護制度しての被疑者国選弁護がスタートすることになりました。

新しい国選弁護の制度が発足することに伴い、国選弁護の業務を法テラスが担うことになりました。被疑者・被告人から国選弁護の請求は、まず裁判所に対して行われます。裁判所が国選弁護人をつける必要があると判断すると、裁判所から法テラスに国選弁護人の候補者の推薦を求めます。法テラスは、適切な国選弁護人を確保した上で、裁判所に通知することになります。裁判所は法テラスから推薦のあった弁護士を国選弁護人として選任することになります。

被疑者段階での国選弁護は、制度発区当初は、法定刑に死刑または無期懲役等がある重大な事件(法定合議事件等)が対象となりますが、2009年(平成21 年)からは必要的弁護事件まで拡大されますので、大半の刑事事件が対象となることになります。

私は、従前から刑事弁護の分野と、法律扶助業務に関わってきたことから、今般立ち上がった法テラス京都の副所長に就任することになりました。主として、刑事部門の担当としてのマネジメントを行うことになります。「法テラス」について、知りたいことがあれば、法テラス京都までお気軽にお電話下さるようお願いします。

法テラス京都 050-3383-5433
〒604-8005 京都市中京区河原町通三条上ル恵比須町427 番地 京都朝日会館9F1

法テラスコールセンター 0570-078374

法テラス犯罪被害者支援専用電話 0570-079714

「まきえや」2006年秋号