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反貧困全国キャラバン京都2008

反貧困全国キャラバン京都2008

弁護士 佐野 就平

1.2008年9月29日から10月2日まで、反貧困全国キャラバン京都2008が開催されました。また、プレ企画として、9月27日、28日は24時間電話相談が行われました。

反貧困全国キャラバンは、7月12日から10月19日にかけて、キャラバンカーが全国各地を巡り、反貧困を訴えるという大イベントでした。

各地で反貧困を訴えたのですが、京都では、実行委員会を結成し、キャラバンカーが兵庫から京都に来るのに合わせ、集会、24時間電話相談、街頭宣伝等のキャンペーンを行い、滋賀に引き継ぎました。私は、京都実行委員会の委員としてこのキャラバンに参加しました。

2.反-貧困京都集会では、「人間らしい生活と労働の保障を求めてつながろう」という言葉をメインスローガンに掲げました。この集会には、京都弁護士会、京都司法書士会の他、何とエフエム京都、NHK京都放送局、KBS京都、京都新聞社、京都新聞福祉事業団までもが後援をしてくれました。

当日、会場には約270人の人が集まり、大盛況でした。この集会では、弁護士による弾き語りがあり、「人でありたいから♪」という歌詞が大変好評でした。また、派遣労働者が、首を切られるたびに自信と誇りを失っていくといった悲痛な訴え、多重債務者が、不合理な債務に苦しんで生きることを諦めかけたときに「平安の会」に助けてもらった体験、生存権裁判を闘う母親の、親に負担をかけまいとする子どもの嘘で涙をこらえきれなかった体験、後期高齢者医療制度に審査請求した高齢者の、75歳以上は死ねというのかという訴えが、会場に共感を呼んでいました。これら体験報告を受けて、「反貧困ネットワーク」の湯浅誠事務局長が、様々な問題が国民1人1人の生活を直接圧迫する現状を報告され、貧困に陥らないセーフティーネットの重要性を講演されました。湯浅さんは貧困の現場を見続けてきた方で、何度聞いても非常に説得力があります。会場も、割れんばかりの拍手でした。

3.24時間電話相談は、弁護士の他、社会保険労務士、司法書士が集まり、非正規労働、生活保護の電話相談を24時間態勢で行うという、画期的な活動でした。いわゆる「士業」がタッグを組んで取り組んで、丁寧な対応ができ、今後の活動のヒントになるものでした。

4.私は、京都弁護士会人権擁護委員会ホームレス部会の部会長をしています。ホームレス問題といえば、昔は本当に他人事の世界ではなかったかと思います。しかし、現在では、リストラや倒産といった、誰にでも起こりうることで、セーフティネットに引っかからず、直接ホームレスになってしまいかねない現状があります。いわゆる野宿者にはならなくても、「ネットカフェ難民」と言われるような状態になったり、餓死したりする人もいます。仕事があっても非正規労働者として、低賃金で働くことを余儀なくされ、モノ扱いされて精神的に追い詰められる生活をしている人もいます。

このイベントの成功は、それほど広く貧困が国民に蔓延していることを意味します。小泉内閣が掲げた「聖域なき構造改革」は大企業を優遇し、弱者をさらに追い詰めるものであったことが、明らかとなっています。私は今後もこの貧困問題に取り組み、政府の詭弁や不当性を明らかにしていきたいと思います。

反貧困京都集会

「まきえや」2008年秋号