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今の新たな気持ちを大切に ~新人弁護士の紹介~

今の新たな気持ちを大切に ~新人弁護士の紹介~

水野 彰子弁護士 水野 彰子

2008年12月より当事務所に勤務しております、水野彰子と申します。新司法試験に合格後、1年間の修習を終えて、弁護士としてのスタートラインに立つこととなりました。

自己紹介

私の生まれは岐阜県の東濃地方です。家族の都合で生まれてすぐから引越しを繰り返し、各地を転々としましたが、今でも「ふるさと」といえば岐阜を思い浮かべてしまいます。祖父母の家は、今では考えられませんが、祖父の手作りの建物です。幼いころ、ふざけて家の中で飛び跳ねると、「家が崩れる!」と怒られたものです。そんな素朴な風景が、私の中のふるさとという言葉のイメージを、より強くしているのかもしれません。

そんな私ですが、育ったのは大阪・横浜・神戸、そして京都とそのほとんどが都会です。京都へは大学進学と同時に、母と共に越してきて、そのまま今まで住んでいます。学生時代を過ごし、大学院に進学して、司法試験を終えるという人生の思い出深い一部分を京都で過ごし、こうして京都で働き始めることになって、この地が第二の故郷となりつつあるのを感じています。

弁護士として歩み始めて

さて、弁護士として働き始めて、ようやく3ヶ月が経過しました。短い期間ではありますが、幸運にも比較的幅広い分野の事件を手がけることができました。

私にとって強烈な印象を残したのは、やはり「人の死」、そして遺族の心の痛みです。弁護士というのは思いの外「人の死」に触れる機会が多いのだと知りました。過労死、交通事故による死、医療過誤による死・・・殊の外涙もろい私は、遺族の方の話を聞くたびに涙をこらえるのに苦労します。同時に、人の死によっていかに多くの真実が隠されてしまうのかということも実感しました。

労働者の過酷な勤務状態や、医師の杜撰な治療実態等は、実際に体験したご本人が亡くなってしまえば、直接語ることのできる人は誰もいなくなってしまいます。それゆえに、真実は時として大変見えにくいものとなってしまいます。当然、真実を知られることに不利益のある人たちは、これに乗じて真実を葬り去ろうとします。

こういうとき、遺族の方々や、その代理人となる弁護士らを支えるのは、たった一つの信念です。真実を知りたい、真実をこのまま闇に埋もれさせてはならない。過去に勝ち取られた多くの勝訴判決の陰には、当事者の死とともに葬られんとする真実の数々を掘り起こそうとする周囲の人間の言葉にならない努力があるのだと、あらためて気付かされました。

他方で、弁護士としての仕事に、喜びを感じる場面も多々ありました。当事務所では随時法律相談を受け付けていますが、その相談の時間内に、弁護士がしたアドバイスで解決を見いだし、ほっとして帰ってゆく相談者の方を見たとき。小さいですがそんなときにも、一つの喜びを感じます。

医師になった旧友が、研修医になりたての頃、こんなことを言っていました。「忙しいときに、大したことのない症状で病院に来る患者さんばかりが続いたりすると、イライラしてしまうときもある。でも本当は、『ただの風邪ですよ』という一言で安心して帰って行く患者さんの姿って一番いいものなんだ」と。その言葉と全く同じ実感を、今の私も持っているところです。この先、どれほど弁護士としての経験を重ねても、今のこの実感を大切に、常に持ち続けていたいと思います。

おわりに

弁護士はその業務の専門性から、負っている責任も重ければ、それゆえに依頼者の方々から期待されるものも多大です。しかしそれだからこそ、私の一つ一つの言葉が、依頼者を不安にもさせれば安心させることもできる。そう思うと、身の引き締まる思いがします。

まだ私ができることは小さいですが、それを積み重ねて大きな解決ができるように、これらも日々研鑽です。どうぞよろしくお願い致します。

「まきえや」2009年春号