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市民の人権と暮らしを守るために ~新人弁護士の紹介~

市民の人権と暮らしを守るために ~新人弁護士の紹介~

吉本晴樹弁護士 吉本晴樹

自己紹介

京都第一法律事務所に入所しました吉本晴樹です。京都市南区で生まれ、東寺の五重塔を仰ぎ見て育ちました。今は左大文字が近くでよく見える場所に住んでいます。

これまで一度だけ京都を離れて、司法修習のために埼玉県に住んだことがありますが、周りにお寺や神社が一つもないことが逆に驚きでした。京都という街の特異性は、京都を離れてはじめてよく見えるのだと思います。

弁護士になろうと思った理由

10代の頃から、「国家」という存在が孕む危険な性質に少なからぬ関心を抱いていました。

国家権力を握る支配層が、その権力を振り回したいという誘惑にかられるのは歴史が証明してきたことです。かの世界大戦はその誘惑に負けた国家権力による暴走行為であり、犠牲となったのは被支配層である市民でした。そのような戦争を二度と引き起こさないために民主的な国家をつくるという決意の下、戦後の日本はスタートしました。

しかし、平和憲法が制定された今日においても、国家が市民を脅かす危険性は常に存在しています。警察が無実の市民を逮捕して冤罪事件を作り出すのがその典型でしょう。

なぜ冤罪事件が起きるのか。それは、逮捕権という国家権力がひとたび発動されてしまうと、なかなかストップがきかないからです。逮捕されたら最後、「代用監獄」(警察留置場)に閉じ込められ、肉体的にも精神的にも追い込まれた挙げ句、意に反する自白をさせられてしまう。そのようなことがこれまで何度も起こってきました。

これこそ国家の暴力装置としての姿があらわになる瞬間です。この局面において、私たち市民は国家と真正面から向き合うことになります。

では、誤った国家権力の発動に対して、私たち市民の人権はいかにして守られるのか。その答えが憲法なのですが、その憲法や諸法令を駆使して市民の人権救済のために動くのが弁護士の仕事の一つです。そんな活動をしたくて、弁護士という職業を選びました。

企業の横暴に立ち向かう

さて、弁護士になって早3ヶ月。国家以外に、もう一つ弁護士として対峙しなければならない相手がいることが分かりました。それは「企業」です。

勤労の権利を保障する憲法27条は、私たちが働いて、その対価として給料を得て、生活を営むという当たり前の権利を保障するものです。

しかし、そんな当たり前の権利が、「解雇」の一言で破壊されてしまう-いま日本列島で吹き荒れているのはこのような大量解雇の嵐です。

この3ヶ月で担当することになった3件の解雇事件は、いずれも長年にわたり真面目に働いてきた労働者が理不尽な理由によって職場を追われた事案です。単に経営状態が悪化したとか、能力不足という理由だけでは解雇はできないというのが労働法のルールですが、このことが労働者に十分に理解されているとはいえません。そんな労働者の善意につけこんで、解雇権を振り回しているのがいまの日本企業のあり方です。

このような企業の横暴に怒りを覚えるとともに、真面目に働く人々の権利と暮らしを守るという弁護士の役割をあらためて自覚させられています。

事務所の伝統を誇りとして

京都第一法律事務所には公権力との徹底した戦いの伝統があり、先輩弁護士の血のにじむような活動の歴史があります。そんな弁護士像にあこがれて入所したのですが、企業の横暴と戦い、人々の暮らしを守ってきたもう一つの事務所の伝統にも気づかされています。このような伝統を誇りとして、皆様のご期待にお応えできるよう、日々精進してまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

「まきえや」2009年春号