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京都弁護士会会長を終えて

京都弁護士会会長を終えて

村井豊明弁護士 村井豊明

京都弁護士会の会長を2010年3月31日をもって退任致しました。皆さまには京都弁護士会の諸活動にご協力・ご支援を頂き、誠にありがとうございました。また、会長職が多忙のため、依頼者、相談者、顧問先等の方々にご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます。4月からは一般の弁護士としての業務に復帰しますのでよろしくお願い致します。

2009年度に京都弁護士会が行った様々な活動の中から主なものをご紹介して会長退任のごあいさつとさせて頂きます。

裁判員裁判を成功させるための活動

2009年5月に始まった裁判員裁判は、戦後はじめて国民が裁判員として刑事裁判に参加する制度です。これは国民の視点・常識を刑事裁判に反映するために導入された制度で、これが成功すればこれまでの刑事裁判、ひいては捜査のあり方をも抜本的に改革することが可能となります。弁護士会は、この裁判員制度を十分生かしていくために、模擬裁判の実施、研修、国選弁護人の確保、裁判員裁判の傍聴と事案検討会などを行ってきました。

本格的な被疑者国選弁護の活動

2009年5月から被疑者国選の対象は大幅に拡大されました。弁護士会ではこれに対応できるように被疑者国選弁護人の確保に努めてきました。これまでスムーズに被疑者国選弁護人が選任されており、捜査段階からの弁護活動を充実させています。

取調べ全過程の可視化を目指す活動

これまでの冤罪事件においては密室における取調べにおいて自白の強要が行われ、裁判所がその自白調書を信用し有罪認定のための証拠とされてきました。このような冤罪事件の発生を防止するためには、取調べ全過程の可視化(録画)が絶対に必要です。弁護士会は、再三にわたり会長声明を出し、国会議員への要請活動を行い、市内パレードも行いました。2009年10月に菅家利和氏をお招きして足利事件シンポジウムを開催し、700人を超える市民に参加していただき成功しました。

貧困と労働問題への取組み

貧困や労働問題に関して、数回にわたって無料相談会を実施し、2009年12月には京都市役所前広場で「いのち・健康大相談会」を実施しました。2010 年2月に労働と貧困に関するシンポジウムも開催し、また、労働者派遣法の抜本的改正を求めてきました。

消費者の権利救済の取組み

弁護士会は消費者の権利擁護のために一元的な消費者行政組織の創設を求めてきましたが、ついに2009年9月消費者庁が創設され、併せて消費者行政を監視する組織である消費者委員会も創設されました。また、地方消費者行政を充実・活性化させるために、京都府は全国に先駆けて「消費者あんしんチーム」を作りましたが、弁護士会は京都府と委託契約を締結しこのチームに助言弁護士とあっせん担当弁護士を派遣しています。同じく京都市の「消費者サポートチーム」にも助言弁護士とあっせん担当弁護士を派遣しています。

経済的弱者・外国人等の人権擁護の活動

弁護士会は憲法25条で保障された最低限の生活を保障するために生活保護の母子加算の復活を求めてきました。2009年、生活保護の母子加算は復活されました。弁護士会はさらに老齢加算の復活も求めています。また、外国人の在留管理を強化する入管法等の改正に反対する会長声明、朝鮮学校に対する嫌がらせに対し関係機関が必要な方策を講じるように求める会長声明、朝鮮学校に通う子どもたちを高校無償化の対象から排除しないことを求める会長声明を出しました。

憲法と平和を守る活動

憲法9条は世界に誇るべき規定であり、世界平和の実現のためにもこの憲法9条は守らなければなりません。2009年12月に第39回「憲法と人権を考える集い」を開催しました。「戦争の記憶 ~君へ伝える 君が伝える~」をテーマに、益川敏英氏(ノーベル物理学賞受賞)を招いて講演会を行い、また、公募した中高生による沖縄での戦跡や戦争体験の調査結果を報告してもらいました。当日の参加者は1,100名を超え大盛況でした。

憲法と人権を考える集い
憲法と人権を考える集い

「まきえや」2010年春号