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青いとり保育園裁判の報告 子ども不在の保育行政に立ち向かう

事件報告 青いとり保育園裁判の報告 子ども不在の保育行政に立ち向かう

弁護士 藤井 豊

1 青いとり保育園裁判の報告

(1) 青いとり保育園の裁判が本になりました

この「まきえや」や「京都第一」でも繰り返し取り上げてきた京都市立病院の院内保育所「青いとり保育園」を巡る裁判が、この度、本になりました。私も一部執筆しています。

「先生、ボクたちのこと きらいになったからいなくなっちゃったの?−子ども不在の保育行政に立ち向かう−」という長くて悲しいタイトルですが、京都市と市立病院によって保育士の先生たちが一斉に退職に追い込まれるという事態の中で、どうして先生たちが居なくなったのか理解できない子どもたちが感じた思いをタイトルにしています。

出版社は保育専門書を扱う「ひとなる書房」。書店やインターネットでも購入できますが、当事務所や全国福祉保育労働組合京都地方本部(TEL 075−813−4800)でも取り扱っています。通常価格1,300円(税別)のところを特別価格1,200円(税込)で販売しています。お問い合わせをお待ちしております。

 


(2) 舞台はいよいよ大阪高裁へ

京都地裁の不当な敗訴判決を受け、裁判はいよいよ大阪高裁に移りました。

大阪高裁の第1回口頭弁論期日は2017年9月15日に開かれました。京都からだけでなく、大阪からも多数の支援者が傍聴に駆けつけました。また、控訴から半年に満たない期間で1万筆を超える署名も集まりました。

弁護団では労働法学者・行政法学者からのアドバイスも受け、控訴審での逆転勝訴判決を目指しています。もう二度と同じことを繰り返させないために、裁判へのご支援をよろしくお願いします。

2 子ども不在の保育行政に立ち向かう

(1) 性急な公立保育所の民営化

青いとり保育園だけではなく、京都市及び京都府下の市町村では、子どもや保護者を無視した公立保育所の民営化が進められています。特に、京都市の崇仁保育所や大山崎町の第二保育所の民営化などでは、保護者への周知期間を設けずに、2016年度末に計画発表、2017年度には移管先となる保育所を決定するという強行スケジュールで計画が進められようとしています。厳しい「保活」を終え、公立保育所で6年間安心して子どもを預けられると考えていた保護者からすれば、まさに寝耳に水の不利益変更です。

(2) 大山崎町第二保育所

大山崎町では、保護者会や多数の市民から反対の声が上がりました。議会請願、ビラ配布、ポスター掲示、保育事業者への申し入れなどの活動を大きく展開し、差止訴訟の準備も始めたところ、慌てた大山崎町は在園児童に限って第二保育所での保育を継続すると方針転換しました。しかし、場当たり的な対応で、保護者への具体的な説明はその後もないままです。

(3) 京都市崇仁保育所

京都市の崇仁保育所でも、保護者有志が「崇仁保育所民営化を考える保護者の会」を作り、保護者アンケートを実施したり、署名を集めて京都市に提出、保護者会も民間保育所に移管先として応募しないよう求める申し入れをするなどして活動をしています。京都市は、民営化の発表当初は2017年4月にも移管先となる保育所を選定する選定部会を開催すると説明していましたが、現在に至るまで崇仁保育所を対象とする選定部会は開催されておらず、いつ頃から開催するのか保護者に何も説明をしない状況が続いています。

(4) 保護者の連携

京都市では市営保育所の保護者会で「京都市営保育所保護者会連絡会」を作り、情報共有しながら活動しています。市営保育所の民営化反対、民営化がやむを得ないとしてもできるだけ良い保育園に引き継いで欲しいと願って活動しています。

子ども不在の保育行政に立ち向かう保護者の活動が重要になっています。ご支援をいただきますようお願いします。

(当事務所の弁護団:藤井、浅野、大河原、高木、谷、渡辺)

 


「まきえや」2017年秋号