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行政訴訟

行政事件訴訟法(の改正点)

司法改革の一環として、行政事件訴訟法が2004年6月に大幅に改正され、2005年4月1日から施行された。主な改正点は次の通り。

1 救済範囲の拡大

(1) 取消訴訟の原告適格の拡大

原告適格の判断において、法律の趣旨・目的や処分において考慮されるべき利益の内容・性質などを考慮すべき旨を規定(9条2項を新設)。

(2) 義務付け訴訟の法定

一定の要件の下で行政庁が処分をすべきことを義務付ける訴訟類型として義務付け訴訟を法定(3条6項、37条の2、37条の3を新設)。

(3) 差止訴訟の法定

一定の要件の下で行政庁が処分をすることを事前に差し止める訴訟類型として差止訴訟を法定(3条7項、37条の4を新設)。

(4) 確認訴訟を当事者訴訟の一類型として明示

確認訴訟を当事者訴訟のうち公法上の法律関係に関する訴訟の一類型として明示(4条の改正)。

2 審理の充実・促進

裁判所が、釈明処分として、行政庁に対し、裁決の記録や処分の理由を明らかにする資料の提出を求めることができる(23条の2を新設)。

3 行政訴訟をより利用しやすく、分かりやすくするための仕組み

(1) 抗告訴訟の被告適格の簡明化

処分をした行政庁の所属する国又は公共団体を被告とする(11条の改正)。

(2) 抗告訴訟の管轄裁判所の拡大

国を被告とする抗告訴訟は、原告住所地を管轄する高裁所在地の地裁にも訴え提起を可能に(12条4項、5項の新設)。

(3) 出訴期間の延長

処分があったことを知った日から3ヵ月とされていた取消訴訟の出訴期間を6ヵ月に延長(14条の改正)。

(4) 出訴期間等の教示制度の新設

取消訴訟の被告、出訴期間、審査請求前置等に関する教示(46条を新設)。

4 本案判決前における仮の救済制度の整備

(1) 執行停止要件の緩和

損害の性質のみならず、損害の程度や処分の内容及び性質が適切に考慮されるように「回復の困難な損害」を「重大な損害」に改正(25条2項の改正、同条3項の新設)。

(2) 仮の義務付け・仮の差止め制度の新設

一定の要件の下で、裁判所が、行政庁に対し、処分をすべきことを仮に義務付け、又は処分をすることを仮に差し止める裁判(37条の5を新設)。