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債務整理・過払金

負債の実情と返済額の計算

解決への第一歩は、負債の全体状況を明らかにすることにある。債権者一覧表(別表1)を参考に、可能な限り詳細に(少なくとも債権者名とおおよその負債残高)負債状況を確認する。債務者は、親族や友人からの借金を申告しないことがあったり、保証人がいる負債については隠したりすることがあるので注意を要する。全債権者の請求債権総額を知らなくては適切な処理ができないことをよく言い聞かせる必要がある。 法律的に返済義務を負う金額を明らかにするため、債権者一覧表(別表1)に基づき残債務の概算額を算出する。その場合、利率は利息制限法により、

元本が10万円未満の場合年20%
元本が10万円以上100万円未満の場合年18%
元本が100万円以上の場合年15%

となる。

但し、貸金業法(「貸金業の規制等に関する法律」)43条により、利息制限法の定める利率を超えた任意の利息の支払に対して、一定の厳格な要件を備えた借用証書の写しの交付や返済の都度の領収書を発行するなどした場合、有効な利息の債務の弁済と見なされることがある。その際の利率は出資法により年29.2%まで許されることになっている。しかしながら、同法43条の適用要件は厳格であり、銀行振込により支払われている場合、借替えが行われている場合や利息の天引きが行われている場合には適用されず、利息制限法が原則どおり適用されることになる。実際には同法43条の適用が認められる場合はほとんどない。

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別表1 債権者一覧
別表1 債権者一覧
別表2 利息制限法に基づく計算方法
別表2 利息制限法に基づく計算方法
別表3 概算の方法
概算による残債務額=
借入元本+(3)概算による法定利息-返済金合計額
別表3 概算の方法

正確な計算方法は、別表2のとおりであるが、計算が面倒なため、とりあえず概算をしようとすると別表3のようにやればよい(概算は少し多めになる)。

サラ金業者は、出資法(「出資の受入れ、預り金及び金利等取締りに関する法律」)をたてに、年29.2%まで利息が取れると主張するが、この法律はそれ以上利息を取ると刑事罰が課せられるという法律で、民事的には利息制限法が効力を持ち、これを超える契約は法律的に無効となり支払義務がない(但し、貸金業法43条に該当するものを除く)。従って、利息制限法の利率を超えて支払った利息は、元本の返済に充当することができる。取引期間が長期にわたるような場合には、元本がなくなり、過払いになっていることがあり、過払金の返還を請求することができる。業者が任意に返還に応じない場合には、弁護士に依頼して不当利得金返還請求訴訟を提起すれば、過払金を返還させることができる。

なお、上記の場合は通常の利息についてであり、返済期日を徒過すると遅延損害金(債務不履行による損害賠償)を請求され、この賠償額は利息の1.46倍まで有効とされている。この関係で一度でも返済を遅滞すると、以後はすべて1.46倍の遅延損害金を請求してくる業者がある。しかし、遅滞後も業者が特に遅延損害金の請求をすることなく、従前どおりの利息を受け取っている場合には、再度期限の利益を与えたものとして、1.46倍の遅延損害金の請求はできなくなる。