債務整理・過払金
特定調停
特定調停とは、金銭債務の調整調停に特則を設けたもので、(1)業者に対して、取引経過の開示を求めることができる、(2)民事執行手続を無担保で停止できる、ことなど特徴があり、2000年(平成12年)2月から施行されている。
1 特定調停を申し立てることができるのは、(1)金銭債務を負っている者で支払不能に陥るおそれのある者、(2)事業の継続に支障を来すことなく弁済期にある債務を弁済することが困難である者、 (3)債務超過に陥るおそれのある法人である。従って、住宅ローンを抱えた個人や負債を抱えて困っている法人も含まれる。
2 特定調停を希望するためには、申立時に「特定調停によること」を申し出る必要がある。申立と同時に、財産の状況を示す明細書、特定債務者であることを明らかにする資料、権利関係者の一覧表などを提出することになる。申立に必要な書類のひな形は、簡易裁判所においてあるので、これを利用するとよい。
3 調停の相手方は、債権者全員を相手にしなければならないわけではないため、ややこしい債権者のみを相手にすることもできる。
4 相手方には、取引経過を開示すべき義務があり(法10条)、相当期間内に計算書と裏付書類を提出しなければならない。これを履行しない場合には、関係帳簿・書類の提出を命じ(法12条)、応じないときには10万円以下の過料に処せられるので(法24条)、非協力業者にはその効果が期待できる。
5 裁判所は、特定調停によって解決することが相当である場合で、特定調停の成立を不能もしくは著しく困難にするおそれがあるときは、または特定調停の円滑な進行を妨げるおそれがあるときは、特定調停に関する民事執行の停止を命じることができる。例えば、給与を差し押さえられているような場合には、雇用関係に重大な悪影響が及び、その結果、債務支払にも大きな支障をもたらすため、執行停止を求めることができる。こうした場合、担保(保証金)を立てないで命令を出してもらうこともできる。









