Home > 法律Q&A > 債務整理・過払金 > 商工ローンとは
あなたのために全力で 暮らしと人権を守って48年 京都最大の法律事務所(弁護士19人、事務スタッフ25人) 法律でお悩みの方はお気軽にご相談ください。0120-454-489

債務整理・過払金

商工ローンとは

商工ローンとは、小規模な自営業者・商工業者に対する貸付を行うもので、銀行や銀行系ノンバンクからの貸付と区別されている。マスコミで過酷な取立が報道されたように、日栄(現ロプロ)や商工ファンド(現SFCG)などが有名である。

商工ローンの融資手法

  1. 主債務者は小規模な自営業者・商工業者が主となっていて、資金繰りに苦労するレベルの企業が狙われる。保証人は必ずつけさせられる。しかも、複数の保証人を要求され、「利息は主債務者から、元金は保証人から」回収するというのが商工ローンの特徴である。
  2. 貸付金利は高金利で、本来の利息に加えて、保証料や調査料の名目で取られている。これらの金利をトータルすると、概ね年30~40%にもなる。日栄の場合は100%子会社である日本信用保証(株)という会社に保証させて、保証料を取るのが特徴である。
  3. 貸付は手形貸付という形で行われ、主債務者は借入後の不渡り事故の発生に怯えて、手形のジャンプをする交換条件として、利息の支払や保証人の追加を事実上強制される。
  4. 保証人は、「根保証」という形で、極度額(例えば500万円)という保証の枠を設定させられるが、実際にはその説明がきちんとなされないため、保証人は思った以上の金額を保証してしまうのが実情である。例えば、300万円の借入のための保証人になってほしいと頼まれて、書類に署名押印したが、実際には極度額500万円の根保証契約となっていたということである。
  5. 主債務者が不渡り事故を起こせば、主債務者に対する取立はもちろんのこと、保証人に対する過酷な取立が開始される。自宅、職場に電話や訪問して、暴言、威迫を行って短期間で債権を回収しようとする。

商工ローン業者に対する対処方法

  1. まず、取引履歴の開示を要求することである。利息の他に、保証料、取立料、調査料などの名目で支払ったものも、すべて「みなし利息」として、利息制限法の制限利率による引き直し計算をする。取引期間が3~4年で元利金は約半分に、5~7年を超えると過払いになっていることが多い。
  2. ただ、利息計算の方法には見解の違いがあり、貸付・返済・貸付(=借換・手形ジャンプ)の繰り返しを、形式的に複数の取引と見るか、実質を考えて一連の取引と見るかによって、残元利金の額には相当の違いが出てくる。しかし、最高裁判例は、実質的に一連の取引と判断したので、これに従って計算することになる(最高裁2004年(平成16年)2月20日判決)。
  3. 保証料についても、「みなし利息」と捉えるべきである。日栄の場合、子会社の日本信用保証(株)の名義で保証料を徴求しているが、会社の実態からすると、日栄と日本信用保証(株)の実質的一体性があるものと判断されるべきである。上記最高裁判決も同様の解釈を行っている。
  4. 利息計算を行った結果、過払いになっているケースでは、商工ローン業者に対して、過払金の返還を求めることになる。実際には、商工ローン業者は任意に返還に応じないため、過払金返還訴訟を提起することになる。
  5. 商工ローンの場合、実際には、手形書換が錯綜している場合が多く、利息制限法による計算も結構難しい場合がある。また、みなし利息の発見、処理などもあることから、信頼できる弁護士に依頼して処理してもらうことがよい。