借地・借家問題
賃料の供託
(1) 賃料の供託とは、賃貸人が、例えば、賃料の値上げを要求してきた場合、賃借人として、従前の賃料額か、適当と思う額を提供し、受領拒否された場合に法務局に賃料を寄託することをいう。
提供とは、賃貸人に持って行く(持参払い)、賃貸人へ送金する(送金払い)、集金にきてくれる(取立払い)を従前通り行うことである。
(2) (イ)賃貸人が賃借人の払う金を受け取ればそのまま支払う。領収書に「内金」と書いてあっても構わない。
(ロ)賃借人の提供にも拘わらず、賃貸人が要求通りの金額でなければ受けとらないとき(受け取らないことがあらかじめ明らかなときも同様)賃借人は、賃料を供託することが必要である。
(ハ)供託すると、賃貸人が受け取らなくても受け取ったと同じ効力がある。
(3) 以上のようにしておけば、賃料を上げたいと思っている賃貸人は、話し合いを求めてくるか、話し合いで決着がつかなければ、調停を起こさねばならない。調停でも合意できなければ、裁判を起こさざるをえない。それに応じて対応していくことになる。
最終的に、裁判で値上げが認められた場合は、値上げ額(差額)に年1割の利息がつくことになっている。
(4) 供託のしかた
供託用紙(供託する所=法務局・支局などにある)に必要事項を記入し、押印して、供託金額と80円切手を貼って賃貸人の宛名を書いた封筒を添えて賃料支払地の法務局に差し出せばよい。
賃料支払地の法務局とは、
- 賃貸人が集金にくる場合―賃借人の住所を管轄する法務局
- 賃借人が持参又は送金する場合―賃貸人の住所を管轄する法務局で、地方法務局又は支局をいう。
- 管轄については、当事務所又は法務局に問い合わせる。
(5) 供託は、賃料値上げ以外にも賃貸人の行方不明などで「賃料を受け取ってもらうことができないとき」、賃貸人の死亡で「賃貸人が誰であるかはっきりわからないとき」にも利用できる。









