成年後見制度
新制度の意義
1.今回の改正は、現行民法が施行されて以来100年ぶりの大改正であります。21世紀は少子・高齢社会といわれ、2025年には、何らかの形で日常生活上の保護を必要とする人が500万人を超えるといわれています。このうち、痴呆性高齢者、知的障害者、精神障害者など意思能力、判断能力に障害を持つ成年者を保護する制度が今回の法改正です。
2.旧制度の準禁治産者、禁治産者制度は明治憲法下の「家」制度における財産保全を主たる目的としたものでした。これがため、障害者の人権が必要以上に制限されてきました。昭和54年の法改正まで「聾者、唖者、盲者」を準禁治産者としたのはその例です。
又、「禁治産者」という呼称も極めて「差別的」呼称でした。今回の改正は、障害を持つ人を差別することなく、その人の「自己決定権」を尊重する理念がその根底にあるといわれています。
新制度では、補助、保佐、後見共、本人の意思を尊重する観点から、日用品の購入その他日常生活に関する行為については取消権の対象から除外しています。障害により意思能力、判断能力が低下していても、その人の残存能力を活用しようとする考え方が日常生活に関する行為に限定していますが反映しています。
3.新法の最大の意義は「任意後見制度」の創設です。意思能力、判断能力のあるときに、自分の意思を表明し、能力が喪失したあとも本人の意思が尊重されるというもので画期的改革といえましょう。今回の成年後見制度はこの「任意後見制度」を後見制度の中核に位置づけ、早急に体制を確立する必要があります。









