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労働災害(労災)を巡る会社(事業主)とのトラブル

岩橋 多恵弁護士 岩橋 多恵

労働災害(労災)を巡る会社(事業主)とのトラブル

Q.会社(事業主)が労災申請に協力しません。申請したら解雇すると言われます。
A. 労災の申請書には、事業主の証明書欄があり、被災した事実や賃金等の証明をしてもらう必要があります。しかし、会社が労災を請求することを嫌がり、この証明に協力しないこともあります。このような場合には、事業主(会社)の証明がなくても、証明を拒否されたことを記載して、労基署に報告することで、労災申請が可能です。

また、労災(労働災害)の申請は正当な権利行使であり、労災申請したことを理由にした解雇は法律上許されません。

Q.会社(事業主)が労災保険に加入していません。未加入者は労災給付を受けられませんか?
A. 会社(事業主)が零細企業の場合、労災保険に加入していないことがあります。しかし、一人でも労働者を雇用する事業主は、原則として、当然に労災保険が成立することになることから、たとえ事業主が労災保険料を支払っていなくても、労働者は労災給付を受けることができます。この場合、国は事業主に対し、遡って保険料を徴収することになります。

また、事業所に雇用されて労働する者であれば、パート、アルバイトなどの雇用形態に関係なく、労災保険の対象となります。

Q.私は労働者だと思っていますが、会社(事業主)が私は自営業者なので労災の適用がないと言ってきます。どうしたらよいでしょうか?
A. あなたが労働基準法上の労働者=労災保険法上の労働者であると認められた場合は労災保険の適用があり、この場合、前記のように会社(事業主)が事前に労災保険に加入していなくても労災保険の適用があります。

労働基準法上の労働者とは、事業主に対する使用従属関係の下に労務を提供しその対償として事業主から報酬の支払を受けている者をいうとされています。法律上の形式が請負や委任であっても、指揮監督下の労働の提供があれば労働者と言えます。指揮監督下における労働かどうかは、

  • (1) 業務を遂行するにあたっての指揮監督の有無
  • (2) 業務従事の指示に対する諾否の有無
  • (3) 時間的、場所的拘束性の有無
  • (4) 労働に従事する者における事業者性の有無
などの事情を総合的に勘案して判断されることになります。この判断はかなり事案ごとの個別事情による部分が大きいので、一度、法律相談を受けられることをお奨めします。