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相続-相続財産の範囲

飯田 昭弁護士 飯田 昭

相続

2.相続財産の範囲

亡くなった方の「財産」と一口に言っても、その中には不動産や預貯金などいろいろな財産が含まれます。では、これらのうちどこまでが相続財産に含まれるのでしょうか。相続財産の「範囲」の問題です。

Q.亡くなった母には、不動産や預貯金、株式などの財産があり、生命保険などもあります。これらはすべて相続財産に含まれるのでしょうか?
A.主な財産について説明します。
  • 不動産…相続財産に含まれます。
  • 預貯金…相続財産に含まれます。

    口座名義人が死亡したことを金融機関に届けると、通常口座が凍結され、一定の手続を採らなければ引き出すことができなくなります。

  • 現金…相続財産に含まれます。

    現金も、相続財産として分割するためには遺産分割の手続が必要です。

  • 生命保険…保険金の受取人が指定されていない場合は相続財産に含まれます。しかし、受取人の指定がある場合はその受取人の固有財産となるので、相続財産とはなりません。
  • 株式…相続財産に含まれます。
  • 賃借権…相続財産に含まれます。
  • 債務…債務(保証債務も含みます)も「財産」ですから、相続財産に含まれます。債務が多い場合には、相続放棄を検討してください。
Q.亡くなった父は賃貸アパートを所有しており、毎月賃料収入があるのですが、この賃料は相続人の間でどのように分ければよいのでしょうか?私が遺産分割でその賃貸アパートを相続した場合、遺産分割までに発生した賃料はすべて私のものとなるのでしょうか?
A.被相続人の死亡後遺産分割が行われるまでに発生したこのような賃料について、最高裁判所は、不動産賃料は遺産とは別の財産と考えるべきで、各相続人はその賃料を、法定相続分に応じて取得すると判断しました。それまでは、各相続人が法定相続分に応じて取得するという考え方と、遺産分割の割合に応じて取得するという考え方とがあったのですが、最高裁判所が前者の立場をとり、決着を付けました。

ですから、ご質問の場合も、遺産分割までに発生した賃料をあなた1人が全て取得することはできず、相続人間で相続分に従って分割して取得することになります。

Q.私の父が亡くなりましたが、父がどのような財産を持っていたのか分かりません。財産はどのように調べたらよいのですか?
A.被相続人と相続人が疎遠であった場合など、被相続人の遺産の内容がよく分からない場合は、下記のような方法で確認しましょう。

不動産については、誰でも地方法務局で登記簿謄本の閲覧や証明書の交付請求ができます。被相続人が不動産をもっているか分からない場合は、被相続人宛てに郵送される固定資産税納付通知書や、市区名寄帳(「土地家屋課税台帳」「固定資産課税台帳」ということもあります。町村役場資産税課で入手できます)で調査しましょう。

預貯金は、相続人各自が単独で、金融機関に照会して調べることができます。借金については、個人の借入などの情報を管理している信用情報機関に対し、個人信用情報開示手続きをして調べることができます。