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社内での差別(性差別)

大島 麻子弁護士 大島 麻子

社内での差別(性差別)

2007年に「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(均等法)」が改正・施行され、男女双方に対する直接的・間接的な差別取り扱いの禁止が強化されました。差別取り扱いの具体的な内容については、厚生労働省が「労働者に対する性別を理由とする差別の禁止等に関する規定に定める事項に関し、事業主が適切に対処するための指針(指針)」を定めています。これら均等法に定める禁止規定に反する行為によって不利益を被った労働者は、会社に損害賠償を請求することが可能です。

Q.新聞の求人募集広告を見て応募しようとしたところ、今回は女性を採用したいので、男性であるあなたには面接日は教えられないと言われてしまいました。これは差別ではないのですか。
A.厚生労働省の指針第2の2によれば、「募集・採用にあたって、その対象から男女のいずれかを排除すること」「求人の内容の説明等募集または採用に係る情報の提供について、男女で異なる取り扱いをすること」は禁止事項にあたるとされています。したがって、あなたに対する会社の対応は、均等法が禁止する差別取り扱いにあたるといえます。
Q.私の会社では、女性社員が順番で始業時間より20分早く出勤し、掃除やゴミ捨て、お茶くみ等の手配をしなくてはなりません。なぜ、女性だけが、時間外に雑用をしなければならないのか、納得がいきません。
A.厚生労働省指針第2の3は、「男性労働者には通常の業務のみに従事させるが、女性労働者については通常の業務に加え、会議の庶務、お茶くみ、そうじ当番等の雑務を行わせること」を禁止事項としてあげています。さらに、こうした時間外労働が賃金の対象とされていなければ、残業代未払いの問題にもなります。
Q.入社後すぐに結婚・出産しました。転勤に応じることはできませんでしたが、10年以上がんばって仕事を続けてきましたので、昇進試験を受けようとしたところ、上司から、あなたは転勤を断ってきたのだから昇進できないと言われてしまいました。
A.均等法施行規則2条3項は、「労働者の昇進に関する措置であつて、労働者が勤務する事業場と異なる事業場に配置転換された経験があることを要件とするもの」、具体的には、転勤経験の有無を昇進の条件とすることは、実質的に性別を理由とする差別にあたると定めています。形式的には性別を理由としていなくても、実質的に女性のみに不利益な条件を定めることは、間接差別として禁止されるのです。