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敵地攻撃能力を保有する危険な自衛隊!

敵地攻撃能力を保有する危険な自衛隊!

2018年6月4日
弁護士 尾﨑 彰俊

1.安倍政権による明文改憲

2017年5月3日、安倍首相は読売新聞のインタビューに答え「自衛隊を憲法に書き込む」と発言しました。その後、2018年3月22日、自民党憲法改正推進本部は、日本国憲法9条1項、2項を維持したまま、下記の内容の改憲素案を本部長一任で集約しました。さらに、同月25日に開かれた自民党大会において、安倍首相は、「いよいよ、結党以来の課題である憲法改正に取り組む時が来た。9条も改正案をとりまとめていく」と発言し、日本国憲法9条改憲に前のめりの姿勢を見せています。

(自民党改憲素案)

「第9条の2
(第1項)前条の規定は、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つために必要な自衛の措置をとることを妨げず、そのための実力組織として、法律の定めるところにより、内閣の首長たる内閣総理大臣を最高の指揮監督者とする自衛隊を保持する。
(第2項)自衛隊の行動は、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服する。」

自衛隊を憲法に書きこむ理由について、安倍首相は、「災害対策をやっている自衛隊が、憲法に書かれていないのは、かわいそうだ」という趣旨の発言を行っています。また、NHKが行った国民世論調査「日本人と憲法2017」において、「国民が自衛隊に求める役割は」との質問に対して90%以上が「人命救助や災害復旧」と答えています。

2.憲法に書きこまれる自衛隊

しかし、自衛隊の主要な任務は、災害対策ではありません。自衛隊は、現在進行形で、他国への攻撃能力を増強し続けており高い攻撃能力を保有しています。さらに、実践に向けて、アメリカと共同訓練を行っています。

(戦車のように地上を移動することも、船のように海を移動することも可能)
(平成27年防衛白書より)
(平成29年防衛白書より)

これまで日本政府は、「ICBM」「攻撃型空母」「爆撃機」は所持しないという防衛方針を持っていました。しかし、安倍政権のもと、これまでの防衛方針を変更し、平成30年度防衛予算には巡航ミサイルの研究費用が盛り込まれています。また、ヘリ型空母「いずも」を改造し、攻撃型空母化しようとしています。現在、自衛隊は、ステルス戦闘機F35Aを保有しており、2026年度の運用を目指し、さらに高性能なF35Bの導入を検討されているとの新聞報道もあります(読売2018年2月26日)。

3.3000万人署名にご協力ください

このように、自衛隊は、既に高い攻撃能力を保有しており、さらに攻撃能力を高めようとしています。今の自衛隊は、憲法9条2項が定める「戦力不保持」に明らかに違反します。

そこで、安倍政権は、戦力が拡大する自衛隊を憲法に書きこみ、「憲法が、高い攻撃能力を保有する自衛隊の存在を認めている」とすることで、憲法9条2項の「戦力不保持」を無きものにしてしまうこと(死文化)を狙っています。それが、自民党改憲素案の最大の目的です。だからこそ、自民党改憲素案では、「・・・必要な自衛の措置をとる・・・ための実力組織として、・・・自衛隊を保持する。」とし、自衛隊は「最小限度」の実力組織であるとの従来の政府解釈から「最小限度」の文言をはずしたのです。

安倍首相は、国会答弁において、「自衛隊を憲法に書きこんでも何も変わらない」と述べていますが、これはまったくの虚偽答弁であり、変わらないのは、憲法改悪に前向きの安倍首相の姿勢です。

これ以上、自衛隊の戦力拡大を許しては、いけません。当事務所では、安倍首相が進める憲法改悪に反対するための3000万人署名に取り組んでいます。ぜひ、署名にご協力いただき、自民党改憲素案に反対するとともに、自衛隊の戦力拡大をSTOPさせましょう!

[日本国憲法第9条]

1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。