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所属弁護士の近況ご報告

所属弁護士の近況報告

弁護士:浅野 則明
Asano Noriaki
▼京都弁護士会の会長を終えて
 京都弁護士会会長としての1年間の任期を終え、この4月からは通常の業務に戻っています。任期中は皆さまに多大なご理解とご協力をいただいたことを深く感謝します。弁護士会の会務としては、憲法「改正」問題、沖縄辺野古の新基地建設問題、死刑制度の廃止や災害対策問題などを重点的に取り組んできました。いずれの問題もこれからも取り組んでいかなければならない問題ですので、引き続き頑張りたいと思います。
 また、この4月からは日本司法支援センター(法テラス)京都地方事務所の所長に就任しています。法テラスは、民事法律扶助などを担っており、経済的余裕のない市民にとっては欠かすことのできない有用な制度を取り扱っています。市民にとってより利用しやすい法テラスになるように努力していきたいと考えております。
 さて、趣味の登山は、昨年は残り5座(月山、苗場山、草津白根山、富士山、笠ヶ岳)となった百名山は、弁護士会の会務のため1座も登ることができませんでした。今年は少しでもたくさん登って百名山を完登したいと思います。

春を祝う会にて~2018年度理事者一同

弁護士:尾﨑 彰俊
Ozaki Akitoshi
▼食事でリフレッシュ
 2017年10月に自由法曹団事務局次長に就任してから、自由法曹団の全国常任幹事会の会議に参加しています。会議は、基本的に東京で開催されるため、会議前に、いつもと違うお昼ご飯を食べるのが楽しみになっています。先日は、会議会場近くの洋食屋さんで食事をしました。この洋食屋さんは、京都弁護士会の会報で紹介されていました。12時前に到着しましたが、もうすでに、10人ほどが並んでいました。並んで待っていると、店の外に、店員さんが注文を聞きに来られました。弁護士会会報で紹介されていた「カツカレー」を注文し、10分も待たないうちに中に入って、すぐに、カツカレーが出てきました。会報で紹介されたとおり、ほとんどのお客さんがカツカレーを注文しており、カツはジューシー、ルーはコクがあり、とても美味しかったです。食事で、リフレッシュできたので、充実した気持ちで会議にも参加することができました。
 今後も、いろんな方法で、リフレッシュしながら、頑張っていきたいと思います。

弁護士:大島 麻子
Ooshima Asako
▼「名前のない家事」の分担
 最近の京都市の男女共同参画通信で、「名前のない家事」が取り上げられていました。例えば、献立を考えるという作業は料理に不可欠ですが、独立した家事として認識されず、軽く見られがちです。私が受任した離婚事件でも、共働きの夫はゴミ出しを家事分担していると胸をはるのですが、部屋中のゴミ箱からゴミを集め、生ゴミの水気がもれないよう手当し、夫が出勤する前に指定のゴミ袋にセットして玄関においておくのは妻の作業、という例がありました。当然、この夫婦の家事分担の認識は大きくずれ、けんかの原因にもなっていました。「名前のない家事」を意識化することで、夫婦間のストレスも軽減されるのでは、と思います。
 さて、ここ数年の私のストレス解消法は専ら読書でしたが、老眼と肩こりの悪化により、一念発起して密かに水泳を始めました。こうみえても学生時代は体育会系…だったのは30年昔。体力の劣化を、水着やゴーグル等の道具類の進化で補い、初心者用のコースをゆらゆら泳いでいます。無理なく、続けることが当面の目標です。

ゴーグルはタマネギにも効く?

弁護士:谷 文彰
Tani Fumiaki
▼それぞれの成長を
 長男が小学校に、双子が幼稚園の年少組に。これまでいつでもどこでも一緒だった双子は、これを機に別々のクラスにしてもらいました。きっと成長してくれるはず!でも、クラスが別になると当然対応する先が増える(←盲点でした)ので、親としてはてんやわんや。しばらくすれば落ち着くからと言い聞かせて奔走しています。それと、そろそろ本当に引っ越しも…。
 大阪高裁での歴史的「全員勝利」判決を勝ち取った建設アスベスト訴訟では、国やメーカーの不当な上告によって最高裁で審理が行われることになりました。被害救済がどうなるのか、正に帰趨が決まることになります。被害に遭われた方々の思いに応えるために、まだまだ全力で闘います。
 ご依頼頂いている事件数は相変わらず多く、高齢者・障害者の問題のみならず労働、交通事故、相続、DVなど多様です。以前のご相談者・ご依頼者からのご指名を頂いてお顔を拝見することの嬉しさも感じながら、また、顧問先の皆さまからお話を頂くことも嬉しく思いつつ、私自身も「成長」していきたいと思います。

弁護士:飯田 昭
Iida Akira
▼バブルの時期の再来に抗して
 歴史的・文化的町家の横に、ホテルが建設される事案が相次いでいます。大型町家が売却されて、ホテルやマンションに転用されたり、路地や図子の住民が追い出されてホテルになるという事案も相次いでいます。
 新景観政策でせっかく強めた高さ規制を特例許可を利用して容易に緩和使用しようとする京都市の動きに対しては、市民はもち論全国から大きな懸念が寄せられています。
 京都市の言い分は、ホテルの林立により時価が高騰し、若者がまちに住みにくくなることへの対策としていますが、高さ規制の緩和は更なる時価の高騰を招きます。
 子育て環境には家賃補助や保育政策こそが重要で、子供の居住空間は、高層より中低層が望ましいはずです。
 今求められているのは、時価の高騰を抑えること、ホテルの総量規制や町家保全のための抜本的対策です。
 バブルの時期の再来のような状況であり、対応に忙しくしていますが、個別の対応にとどまらない抜本的な対策を求める取り組みを進めたいと決意しております。

弁護士:寺本 憲治
Teramoto Kenji
▼また会う日まで
 仕事で京都外に出張することが増えています。ここのところ、定期的に長崎や名古屋や宮津に出張していました。出張時の仕事終わりに現地に住む旧友と会うことがあります。最近では、大学時代に法学部政治学科で一緒に授業を受けていた友人と数年ぶりに会いました。昔話に花を咲かせるとともに、会社員として懸命に働く友人の話を聞いて刺激をうけ、また必ず会おうと約束しました。懐かしさと共に、また会う日まで頑張ろうという気持ちになれました。
 仕事については、お陰様で元依頼者の方や他士業の方等から改めてご相談やご紹介を受けることが増え、忙しいながらも充実した日々を過ごしています。交通事故、労働、相続、後見、離婚等の一般民事事件に加えて、過労死やB型肝炎・C型肝炎等といった社会的な事件にも継続して取り組んでいます。
 依頼者や相談者の方々の力になれるよう、今年の夏も全力で仕事に邁進していきたいと思います。

長崎 大浦天主堂にて

弁護士:高木 野衣
Takagi Noe
▼有給休暇は「休む権利」です
 コンビニは24時間365日営業すべきか議論されていますね。私の配偶者も夜勤があり、365日シフト勤務。本来寝ているべき時間に起きて仕事をするのは健康リスクが大きく、家族や友人と休日が合わないため社会生活も希薄になりがちで、精神面も心配でしたので、私(と娘)の強い希望で転職してもらうことになりました。
 どうも有給休暇が40日残っている模様。全て消化できる形で最終勤務日と退職日を決定するよう指令を出しました。しかし上司が「土日だけは…」と懇願してきたらしく、「買い取ってもらえるかなぁ」と弱音を吐くので、「有給休暇は休む権利。買い取りは求められません。」と再度突撃を命じました。夫には、有給休暇中、娘と存分に触れ合って欲しいです。
 ネットで注文したら翌日に商品が届く便利な時代。しかし誰かの生活や心身の健康を脅かして得られる便利さは要らないし、そういう便利さを手放さないと、誰もが満たされた気持ちで自分らしく生きられる、真に豊かな社会にはならないと思います。

スイスイおえかきに夢中

弁護士:荒川 英幸
Arakawa Hideyuki
▼桂のような心で
 サワグルミ、ケショウヤナギ、カラマツ…樹形が綺麗な樹が好きですが、とりわけ桂には人を包容する優しさがあります。左右対称的に枝が伸びた樹形の端正さ、丸いハート型の葉の新緑と黄葉の美しさ、弱った時は全ての葉を一度落として乗り切る不思議な力。古代中国の伝説では月にも桂が生えているとされていました。桂のような心で暮らせればと思います。
 事件活動の面では、交通事故などの損害賠償事件、高齢者の方の財産管理や遺言、相続、不動産や請負契約、離婚、労働、ホームロイヤー(かかりつけ弁護士)契約を中心に、最近はアベノミクスの破綻を象徴するかのような事件が増加しています。働く人々や高齢者の生活、自営業者の経営が脅かされていることを実感します。以前の依頼者の方々からのご依頼も多数いただいており、いつでも気兼ねなくご相談いただきたいと思います。

桂の若木と

弁護士:糸瀬 美保
Itose Miho
▼LGBTの調査で別府に行ってきました
 LGBTとは、同性愛者{L(レズビアン)、G(ゲイ)}、両性愛者{B(バイセクシュアル)}、割り当てられた性と心の性が一致しない人{T(トランスジェンダー)}の頭文字をとって、性的少数者(セクシュアル・マイノリティ)を総称する言葉です。別府は言わずとしれた温泉の町。ここで昨年春に開催された「見た目」「戸籍」「自己申告」を基準に男女分けで入浴する「レインボー風呂プロジェクト」に関わった議員や市民活動家、温泉経営者にお話を聞いたり、立命館アジア太平洋大学を訪問し、LGBT問題への先進的な取り組みを調査したり、街全体が性に限らず「多様性」をモットーとしている別府市における取り組みについて、市役所を訪問して意見交換会を持つなどして、充実した調査ができました。調査のかたわら別府のお湯や海の幸も存分に堪能しました。
 未だに差別や偏見、社会の無理解にさらされているLGBTの方々の問題に取り組むことで、様々な分野で少数者が無視されないような社会の在り方を模索しながら活動していきたいと思っています。

別府にて背景に桜とともに七色の鯉のぼり

弁護士:藤井 豊
Fujii Yutaka
▼「保育の無償化」が保育を壊す!?
 2019年10月の消費税増税が実施されることを条件として保育の無償化が予定されています。3~5歳の幼稚園や保育園など保育施設の利用料が無料になる政策で、一見すると良い政策と思われる方が多いようですが、自治体、保育現場、保護者からは、待機児童や保育士の処遇改善を優先すべきという批判の声や、保育士不足がさらに深刻化するという懸念が出されています。また消費税を財源とする予算が所得の多い層により多く配分されることになるため、低所得者層から高所得者層への所得移転であるという指摘も出ています。京都弁護士会も懸念を表明する会長声明を出しています。実際には、公的保育制度の解体に向けた動きをさらに進められるだろうと思います。
 保育問題に関わりのある弁護士が集まり「保育を考える全国弁護士ネットワーク」を立ち上げました。子どもの発達の権利を保障するためには、保育士の配置基準や処遇についての抜本的な改善が必要です。そのための活動を行っていきたいと考えています。

大文字 登山中

弁護士:高橋 良太
Takahashi Ryota
▼新人弁護士の新生活と取り組み
 2019年1月から京都第一法律事務所で勤務をしています。甘いものを食べるのが好きなのですが、仕事の合間におやつを食べることが欠かせない生活になってしまい、甘いものばかり口にしています。体の健康が気になる今日この頃です。京都という土地での生活は初めてなのですが、色々な事件との巡り合わせで京都について新たな発見をする毎日です。
 現在は、労働事件、借家に関する事件などの一般民事事件や刑事事件に関わらせて頂いております。また、自死遺族支援弁護団、生活保護基準引き下げ違憲訴訟、保険外交員搾取被害弁護団にも力を注いでおります。私は、日本の自死の問題に関心をもっており、自死遺族支援弁護団の活動のほか、先日、自殺危機初期介入スキルワークショップなどにも参加したりしています。
 弁護士業は、相談者様、依頼者様の信頼があってはじめて成り立つ仕事だと最近は強く感じます。その信頼、期待に応えるべく、日々業務に励むことが大切だと実感するようになりました。一つ一つの事件についてよりよい解決を目指すべく尽力したいと思っています。

わらび餅食べて幸せ

弁護士:森田 浩輔
Morita Kosuke
▼カーシェアリング
 数年前に車の免許を取りましたが、少々の距離なら自転車で済ませてしまうため、免許取得から数年間、車を運転する機会は両手で数えられる程度でした。
 ペーパードライバーとして熟してきたなと思っていた4月のある日のこと。尾﨑弁護士と仕事で外出する際に、自転車で行くには少し遠いし、公共交通機関で行くにもちょっと不便という外出先だったため、カーシェアを使ってみようということになりました。尾﨑弁護士の危なげない運転技術に感心するとともに、カーシェアの便利さに驚きました。スマホのアプリで予約すれば近くの専用の駐車場ですぐ借りられ、返却はガソリン満タンでなくてもいいという手軽さです。それ以後、自分でも何度か利用するようになり、ペーパードライバーを脱却しつつあります。
 こうして若者のマイカー離れが進んでいくのかもしれないと身を以て感じているところですが、カーシェア・ビジネスが今後、自動車業界に与える影響に注目していきたいと思います。

自分の足で走る方も怠りません(京都マラソン)

弁護士:大河原壽貴
Ookawara Toshitaka
▼タイの古都、日本の古都
 写真は、タイの古都アユタヤでのものです。アユタヤ朝は隣国(現ミャンマー)のアラウンパヤー朝(コンバウン朝)によって滅ぼされますが、その際、仏教寺院などがことごとく破壊されました。しかし現在では、破壊された仏教寺院の跡がそのまま残り、世界遺産となっています。翻って私たちが住む京都を見てみると、やり方は違えど、人間の手によって古い街並みや景観が日々壊されています。しかも、壊された後は短期的な利益を上げるためのホテルやマンションに変わり、その痕跡すらとどめないものも少なくありません。行き過ぎた資本主義がいかに問題かを実感します。
 二男が小学校を卒業して中学校に入学したと思ったら、長男は高校受験を迎えます。子どもの成長に伴って、状況がめまぐるしく変わり、慌ただしい日々を送っていますが、お預かりした仕事を着実に進めていきたいと思います。

弁護士:奧村 一彦
Okumura Kazuhiko
▼今年の夏も全力で
 夜、仕事の息抜きにユーチューブで映像付きの音楽を聴きます。学生時代に一生懸命歌詞を覚えようとしたシャンソンやベートーベン「皇帝」の聞き比べなど、手軽に無料で楽しめます。「心騒ぐ青春の歌」や「カチューシャ」「ともしび」まで、ソビエト赤軍の歌であることを知り驚きました。自分も世界の変転を見てきたのだなと感慨に耽ったりします。それにしてもまだまだ知らないことが多く、私を休ませません。
 また今年は大変重要な年で、憲法に自衛隊を書き込む策動や沖縄辺野古の軟弱地盤の上に基地を建設しようとするなど安倍政治の横暴をストップさせなければなりません。消費税増税、健康保険料のアップなど生活が圧迫されます。一方では5兆円を超える防衛費が支出されるという軍事国家化が進んでいます。今阻止しなければ将来が危うくなります。
 繰り返すまでもないことですが、私たちの弁護士活動は業務が原点です。多忙ですが気を引き締めて遂行していきます。

光州事件を記録した5.18民主化運動記録館にて

弁護士:秋山 健司
Akiyama Kenji
▼和顔施(わがんせ)を思う
 最近、「どこの国の人間は××だ」という偏見に満ちた言葉が、世の中にあふれています。
 このような偏見に満ちた言動をしても何も解決はせず、様々な人との様々な人間関係が壊れ、多くの人を理不尽に傷つけるだけだと思います。
 他者の良いところを見つめ、受け止め、つながっていきたいという思いを自覚できれば、このような偏見に満ちた言動は凡そできるものではないと思います。
 カントは、「誰の中にも宿る愛と良心に目覚めて生きる」ことが重要と述べていますが、同感です。そのための第一歩として、私は和顔施を心がけています。笑顔で相手と向き合うこと。対話と平和はそこから生み出されていくものだと感じています。

弁護士:岩橋 多恵
Iwahashi Tae
▼京都のまちは、あの『街』のように!
 安倍政権は、「令和」で世の中が新しい良いものに変わるかのようなムードづくり。憲法を変えようと必死です。今、憲法9条を改悪する根拠はなにもありません。ムードに騙されてはいけません。安倍政権の壊憲を絶対許しません。引き続き、3000万人署名に取り組みます。
 突然ですが、私は、高石ともやの歌「街」が大好きです。ところが、京都は、今、またミニバブル地価高騰、ホテルの乱立、観光公害と言われるような事態になっています。京都は職住接近で産業が育ち、暮らしが成り立ってきました。今後、地価の高騰により固定資産税があがり、一般市民は住みにくくなることは必至です。このような地価の高騰を生み、観光公害とも言われるような状態を生み出した京都市の観光政策は、早急に見直すべきですね。このような中、家屋の立ち退き事件も残念ながら増えています。今の京都の町を守るため、皆さんの生活を守るために、悪質立ち退き請求に立ち向かっていきたいと思います。

弁護士:村山 晃
Murayama Akira
▼保育園問題が身近になりました
 今まで遠くにあった保育園問題が、ここ数年で急に身近になりました。4歳児を筆頭に1年ごとに孫が生まれ、写真の0歳児を入れて5人になりました。そして、夫婦とも仕事に就くのは当然の時代、それだけ保育園の需要は高いのに、まったく追いついていない実情を見せつけられています。
 それだけでなく、働いている母親が、0歳児の育休を取るのであれば、2歳児の姉は保育園から出ていくようにさせられているのにはさすがに驚きました。
 もっとも私の時も、共働きだったのに、祖母が同居しているという理由で保育園に入れなかったのですが。
 それにしても、日本社会では、男性に対しては仕事の責任が重くのしかかり、育児に十分な時間を割くことが難しい実情もまったく変わるきざしがありません。必然的に女性に育児の負担が多くなります。しっかりと仕事をしようとすると育児の社会的サポートは不可欠です。
 幼児教育の無償化も意味のあることですが、根本のところで子育てのしにくい日本社会の本格的改革が望まれます。

弁護士:渡辺 輝人
Watanabe Teruhito
▼弁護士会の副会長になりました
 2019年4月から、京都弁護士会の副会長を務めています。弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命としています。各地の弁護士会はその使命等に鑑み、弁護士に対する指導、連絡、監督等をする役割が与えられています。また、その時々の人権課題や法律問題について、法律専門家の立場から、権力(司法、立法、行政)や社会全体に対して意見表明をすることもしばしばあります。市民の皆様の期待に応えられるよう、一年間、頑張ります。
 2018年12月に、『残業代請求の理論と実務』(旬報社)という本を出版しました。今、残業代の請求が活発化していて、裁判所の新しい判断も次々に示されています。理論については、残業代について書かれた文献や、残業代請求についての裁判例をかなり網羅的に調べて、この分野のあるべき方向性を示したつもりです。実務面では、法律相談での心構え、時効中断の方法、証拠の集め方、残業代の計算方法など、詳しく解説しました。おかげさまで好評を博しております。全国の大型書店や当事務所でも販売しておりますので、ぜひ、お手にとっていただければと思います。

弁護士:森川 明
Morikawa Akira
▼くり返される歴史改ざんの主張に負けない
 真珠湾攻撃は石油を禁輸された日本が自衛のため立ち上がった正義の戦いであったとの主張には、何故禁輸されるようになったのかについての考察が欠けています。南京での殺害は中国の便衣兵を処刑したものとの主張には、それ自体戦時国際法違反であるとの認識がありません。日本軍が攻撃する直前の南京市民の人口は20万人に過ぎないのに何十万人も殺せる筈がないとの主張は、もともと南京には100万人の市民が住んでいたが、日本軍が虐殺した後、国際的管理下の避難民収容地区で避難生活を送っていた住民がなおも20万人程度いたことが複数の外国大使館から報告されているのを、虐殺前の南京市の人口と曲解して主張しています。あれこれの主張の殆ども、東京裁判でA級戦犯の弁護人が主張し、国際的には排斥された主張の繰り返しです。
 戦争を推進した多くの人物が戦後の保守政治家となって政権を支え、憲兵や特高、司法官僚は誰も責任を取らず戦後の司法や行政分野に横滑りしました。彼らの、責任を否定したいという考えが、後の世代に引き継がれ、今になってこれらが吹き出しているのでしょうか。
 歴史の真実を継承していくことが重要です。
 ということを考えながら、南の島の苔むした樹林を歩いてきました。
「京都第一」2019年夏号