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建設アスベスト訴訟、福岡高裁でも「全面勝訴」-国と建材メーカーは直ちに救済へ動け-

建設アスベスト訴訟、福岡高裁でも「全面勝訴」-国と建材メーカーは直ちに救済へ動け-

2019年11月22日
弁護士 谷 文彰

国と建材メーカーを再び厳しく断罪

2019年11月11日、建設アスベスト訴訟に関する福岡高等裁判所の判決が下されました。国の責任は11回連続で認められ、以前はなかなか認められてこなかった「一人親方」(労働者ではない個人・零細事業主)に対する国の責任や建材メーカーの責任も明確に認められた、全面勝訴といってよい内容です。

同じ建設アスベスト訴訟を京都で闘い、福岡の事件も我がこととして支援してきた私たちにとっても本当に嬉しい勝利判決となりました。

被災者の7割以上が既に亡くなっている凄絶な闘い

建設アスベスト訴訟が全国で闘われて10年。アスベストの危険性を知りながらそれを隠してアスベスト建材を大量に製造・販売した建材メーカーと、危険なアスベスト建材を規制するどころかその使用を促進してきた国とを相手取ったかつてない規模の裁判闘争は、これまでに700名を超える被害者原告本人の7割以上が亡くなられるという、この意味でもかつてない命がけの闘いになってしまっています。

その原因は、国と建材メーカーが自身の責任から目を背け、不当な争いを続けていることにあります。アスベストの危険性は古くから指摘されていたのに、それを隠ぺいして安全であるとアピールして莫大な利益をあげてきた建材メーカーと、危険性を知りながら「働く人のいのちと健康を守る」という国の責任を放棄し、それどころかアスベスト建材を標準規格として使用を後押ししてきた国とが、被害者らに対して謝罪と賠償をすべきは当然のことです。それにもかかわらず国と建材メーカーはそれを認めようとせず、裁判所で何度も断罪されながらもなお引き延ばしを図っています。判決を迎えるごとに国と建材メーカーの責任とが広く、より厳しく問われ続けているのも、早期解決を拒否する姿勢に対する裁判所の強いメッセージがあるからです。

救済の枠組みは固まりつつある、早期救済を

全国各地の闘いが地方裁判所から高等裁判所へと場所を移し、各地裁では二陣訴訟も進む中で、建設アスベスト被害に対する法的判断も固まりつつあります。労働者に対する国の責任はもちろんのこと、地裁段階では認められてこなかった「一人親方」に対する国の責任や、京都地裁のみが認めていた建材メーカーの責任について、いずれも5高裁中4高裁で明確に認められているからです。

最高裁が統一判断を下すのもそう遠くはないでしょうが、これ以上の無用な争いはやめましょう。一人でも多くの方が生きているうちに解決できるよう、今回の福岡高裁判決も武器に、私たちも引き続き全力で取り組みたいと思います。引き続きのご支持・ご支援をよろしくお願いいたします。

(当事務所の弁護団:村山晃、大河原壽貴、秋山健司、谷文彰)