京都第一

悪質リース契約にご注意!

リース契約をご存じでしょうか。事業をされている方であれば、コピー機などの機械をリースでということはよくあるかと思います。

しかし、以前からリース契約を利用した悪質な事件が発生しています。

そもそもリース契約とは?

リース契約は、法律的には複雑です。登場人物は、機械を使用する契約者(ユーザー)、リース会社、そして機械を販売する販売業者(サプライヤー)です。リース契約が締結される場合、リース会社が、サプライヤーから機械を購入し、ユーザーはリース会社に対し契約時に決めた月額リース料を支払います。リース料の総額は、機械の購入代金に管理費等を加えた金額となり非常に高額です。

誤解が多い点として、まずユーザーは機械の所有者ではありません。そのため、リース料の支払いが終わったとしても、機械自体を手に入れることはできません。また、リース契約は、機械をレンタルしている状態と似ており、不必要になればいつでも解約できると思われる方も多いです。しかし、途中解約する場合には、残りの高額なリース料を全額支払わなければなりません。いつでも解約できるというわけではないことに注意です。

悪質リース契約事件

法的に複雑なリース契約の性質を利用し、悪質なサプライヤーが、勧誘の際に事実と異なることを告げ、次々にリース契約を締結させていくという事件が発生しています。

手口は様々ですが、従前のリース契約の代金はサプライヤーからキャッシュバックすると告げ、新しいリース契約を次々に締結させる等の手法があります。結局サプライヤーからのキャッシュバックは途絶え、高額のリース料の負担だけが残ってしまいます。

現在、同種の事案について、消費者契約法や民法の規定から、リース契約が存在しないことを争っています。しかし、このような契約に巻き込まれないことが一番です。巧みなサプライヤーの勧誘に惑わされず、おかしいと感じたら、契約をする前にご相談ください。

「京都第一」2022年新年号