まきえや

来年から新会社法に~有限会社は廃止されます~

来年から新会社法に~有限会社は廃止されます~

Q.当社は有限会社ですが、新しい法律で有限会杜が廃止されると聞きました。今後、当社の組織はどうなるのですか。
A.新会社法は今年6月に成立しました。現代社会に適応させるために体系を全面的に整備したもので、979条もあります。施行は、来年の5月ごろと見込まれています。新会社法の柱の一つは、これまでの株式会社・有限会杜の区別を廃止し、新たな考え方の株式会杜に統合したことです。したがって、施行後は有限会社を新設することは出来ません。

それでは、施行までに設立登記がされていた有限会社はどうなるのでしょうか。新会社法と同時に成立した整備法によって、新会社法における株式会社として存続することになりますが、商号中に「有限会社」の文字を使うことを義務づけられています。要するに有限会社という名前の株式会社になるわけです。但し、定款を変更して株式会杜を名乗る道も開かれています。

存続会社では、これまでの社員が株主に、持分及び出資一口が株式及び一株になります。株主間の譲渡以外は株式の譲渡が制限されて会社の承認が必要であること、株主総会の特別決議の要件、会社の機関としては株主総会、取締役、監査役しか置けないこと、役員の任期がないことなど、これまでの有限会社の制度を整備法で残した部分がある反面、株主の人数制限がなくなること(これまでは50人以下)、最低資本金制度が廃止されること(これまでは300万円)、役員の責任の一部免除制度が適用されること(これまでは免除制度なし)など、制度が変更される部分もあります。

「まきえや」2005年秋号