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ドライブレコーダーが役に立った!!

ドライブレコーダーが役に立った!!

弁護士 糸瀬 美保

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ドライブレコーダーとは、自動車に搭載する記録装置で、車載型画像記録装置ともいいます。自動車に事故や急ブレーキなどの大きな衝撃が加わると、その前後の一定時間の映像や画像、日時、位置、音声、速度などの情報を記録する、いわば航空機に搭載されているフライトレコーダーの自動車版といえるものです(以上は、日本大百科全書より)。ドライブレコーダーという名称は和製英語で、英語ではイベントデータレコーダーというそうです。

ご紹介する事件は、自車ではなく、バスに登載されたドライブレコーダーの画像が事故状況の解明に役立ったというものです。

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被害者は、バイクを運転して、青信号で交差点に進入したところ、横から進入してきた右折車両に衝突され、転倒し怪我をしました。右折車両は赤信号で進入していますので、被害者には過失はありません。

ところが加害者は、交差点に進入した時の信号は青色であり、対向車線に直進するバスがいたためにいわゆる信号残り車両となり、右折したところを被害バイクと接触したとして、過失割合8対2を主張してきました。

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本件は、加害者が略式起訴により罰金刑となっていましたので、刑事事件記録のコピーを取り寄せたところ、加害車両の対向車線を走行していたバスのドライブレコーダーに、加害車両が赤信号で交差点に進入し、被害バイクと衝突する様子が記録されており、その画像が証拠となっていました。ちなみに、交通事故の場合は全ての事件が起訴されるわけではありません。不起訴処分となった場合、実況見分図面が開示されるだけで、写真や調書などの事件記録を入手することはできません。

裁判では、この刑事記録を証拠として提出し、ドライブレコーダーの画像に基づいて、被害者の過失ゼロを前提とする和解が成立しました。

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人の記憶だけで事故の状況を明らかにするのは困難で、当事者の証言が食い違うことはよくありますが、ドライブレコーダーがあれば事故状況は一目瞭然です。

ドライブレコーダーの有用性を痛感した私は、その後、自家用車にドライブレコーダーを設置しました。

「まきえや」2018年秋号